無題
あぁなんて美しいのだろう。
アーモンド型の瞳にうっすらとカールした細長いまつげ。
その奥に覗く深い青色の眼球。
まるで犯した行為を責めるかのように真っ直ぐに向けられた視線とは裏腹に、その表情は恐怖に彩られていた。
美しい。
もっとその顔を見せておくれ。
反射的にそう思うほど彼の表情は私を
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赤い。
赤は細く長く四方へ広がり、例えるなら彼岸花のように美しく彼女を彩っていた。
唇へその赤を乗せると彼女の顔をより一層華やかなものへと変え、私の気持ちは高まっていく。
このまま時を止めてしまいたい。
先駆者たちも同じことを思っただろうか。
液剤を用意しながら振り返ると彼女が笑ってい