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ぶすな女  作者: 東雲ヘルス
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夫婦な女

いきなりコップが飛んできた。


避けようと思えば避けることは出来たが、あえておでこにぶつけた。


「サイテー」とだけ言って、サキエはそれ以降口を開こうとはしなかった。




サイテーもくそもあるもんか!


この生活自体がサイテーだ馬鹿野郎!!


と言いたいところをぐっと堪えて言葉を残りの発泡酒と共に飲み込んだ。


しばらく怒りがジロウを支配した。


しかし数分して冷めてくると、ある疑問が頭に浮かんだ。ジロウは席を立つとトイレへ向かい、放尿した。そして、子供部屋を覗くと、サキエが子供の横で添い寝しながらも少しだけ肩が震えているのが解った。


ジロウはそっと子供部屋に入るとサキエを覗き込んだ。


サキエはかくれんぼで見つかった時のように、慌てて目を伏せた。


そんなサキエは出会った頃の初心なサキエに見えた。


ジロウはそっと肩をさすった。


サキエは反応しなかった。


ジロウはサキエの肩を抱くと、寝室へと連れて行った。


その晩、数年ぶりに二人は愛し合った。夫婦というものは不思議な物だ。


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