「☆Trick or Treat☆」【添付画像あり】
「はっぴーはろうぃん!
今日はハロウィンだね!
サークルの皆で仮装しました♪
私は魔女っ娘だよ。似合ってる?
自分では可愛く出来たと思ってるんだけど、
男子には色気がない!とか胸が少ない!って酷評されました。
やっぱり、男子はお色気路線がいいのかな?
ワタルくんも、セクシー系コスプレの方が良かった?(笑)
残念でした!どうせ、私は胸ないからね!(○`ε´○)プンプン!!」
魔女っ娘姿のままでメールを打って、周囲に目を向ける。
サークル仲間達が思い思いのコスプレ姿で写真を撮り合ったり会話したりしている。
女子の友人達には可愛いと褒めてもらえた、黒いワンピースに大きなリボン、そして魔女の竹箒を持ったシンプルな服装は、今年入学してきたばかりの未成年の後輩女子達の挑戦的ともいえる衣装の前では地味だった。
しかし、それは後悔していない。
元々、派手な衣装は苦手である上に、お世辞にも豊満とはいえない肉体を大学4年生にもなって堂々と人目にさらす勇気はない。
しかし、他の娘たちと比べて「露出がない!」だの「胸がないから仕方ない」と面と向かって言われてアカリは気分を害していた。
本当に、男子って!
自分の記憶の中のワタルは、そういった不愉快になるような軽口をたたくような人物ではなかった。
だから、愚痴のような内容のメールを送った。
彼なら、可愛いよと返事をくれそうな気がして・・・