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プロローグ

恭夜(きょうや)、お前今度β終わって出るVRMMO知ってるか?」

「知らないよ。なにそれ?」


 大学時代からの友人である(ひびき)が、突然僕にゲームの話を振ってきた。

 

「実は俺はそれのβに参加しててな……」


 響の話は長いので省略。あしからずというやつだよ。

 それで、話によると、なんでも新しいVRMMOがリリースされるらしいんだけど、βをやった感じからして今までのやつより数段進化しているんだそうだ。ゲームの中は本当に自由度が高くて面白いから、ゲームは感触がなくて嫌だとかいうお前も楽しめるだろうから、BARに引き篭ってないで一緒に遊ぼう! と、言われたところだ。

 というか、最近付き合い悪いなと思っていたらそんなことをしていたのか。ちょっとくらい教えてくれてもいいのに。

 響はVR系の研究所に勤めているのでそういう話を洩らせなかったのかもだけど。

 ちなみに、僕はダーツBARでダーツの相手をする役をやっている。見た目はちょっと子供っぽいのだけど、立派な大人です。はい。まあその見た目と低くはないダーツの腕のおかげで、上手いお客さんからそれこそ初心者のお客さんまでにそこそこ人気なので、低く見られてることはないんだろうけど。多くのお姉さま方や、気のせいだとは思うんだけど、たまにお兄さんにも、少し熱い視線をもらうのが……ちょっとね。

 まあそれは置いといて。

 響の話によると、ゲーム内では本当になんでもアリっぽいし、どーせ夜になるまで暇してるんだから趣味一つ増やしたところで問題はないな……よし。

 

「響、そのゲームどうやったらやれるの?」

「おお、やる気になったのか! しばらく話しかけても返事しないから興味ないのかと思って焦ったわ」


 色々考えている間も、響は僕に話しかけていたらしい。気づかなかったけど。


「まあ、色々考えてたからね。気づけないよ」

「それもそうか。すまんな、ちょっと急ぎすぎたようだ。」

「いいよ。それだけ楽しみなんだよね?」

「おう。実はリリースは明後日なんでな、ここに本体とソフト両方持ってきてある」

「早! 早いよ、それ僕が断ってたらどうしてたの?」

「一人分の不良在庫抱えて泣いてた」


 (こいつ)め……! そんな捨て身殺法で来るなよ……。興味持ったからよかったけど、断ってたらこいつ本当に泣きそうでやだな。


「まあ、いいや。それで、いくらなの? これら」


 もちろんお金払うよ。大人ですから。おとn(大事なことなのでにかry)


「いや、いい。誘ったやつとして、ささやかなプレゼントだ。どうせゲーム内じゃβ連中とつるむだろうし、手伝えないだろうから、今プレゼントしとくのよ」


 なんか今日の響はやけにかっこ――――「布教のためなら金は惜しまん……!」――――いいな。うん。何も聞いてない。いや、僕の友達はいい人だなぁ。アハハ。


「あれだ、先に渡すからキャラメイクとかもさっとした方がいいぞ。とかそういう先行入手出来るβ組の特権的なものも同時にプレゼントしとく。乗り遅れて人いっぱいだから歩けん! とかなったら嫌だろ?」


 あれデジャヴ。なんか今日の響はやたらとかっこ――――「布教のためなら手間も惜しまん……!」――――いいね。うん。何も聞こえてない、聞こえてたまるか。僕の友達は本当にいい人だなぁ。ハハハ。


「まあ、いいよ。キャラメイクとやらも今日やっとく。これでも少しは楽しみにしてるんだから、すっぽかしたりしないって」

「おお。恭夜を動かせるとは……やっぱり楽しくなりそうだな」

「楽しく?」

「ああ。お前に興味持たれる時点で俺の中だとレアなの」

「ふーん。そうなんだ」

「ま、詳しい話は明後日ゲームの中で。自由なんだし、あれこれ言われたくないだろ?」

「ん、そだね。好きにキャラ作って、好きに遊ぶことにするよ」

「それがいい」


 そう言って響は帰っていった。

 別れてそうそうなんだけど、早速キャラを作るとしよう。


~キャラメイク~ 


name:キョウヤ

 名前はまんまでいいかな。

 

skill:あと十個選べます

 十個もあるのか……何しようかな。画面をスクロールしていくと、ズラーっと山のようなスキルが。右下には、457/1000……って、選ぶスキル多すぎ……千個から選ぶとかそりゃ十個もいるわけだよ。それでも少ないし。 

 よし、どうせ遊ぶなら投げる系統のスキル全部取ってやる。ダーツの経験が……生きるかわかんないけど趣味だし。えと、投げナイフ・投擲・投げ・ブーメラン・ダーツ(ダーツあるのか……)・手榴弾……。

 ふう、投げがつくのはこれくらいかな? 一旦取得してっと。


投げナイフ:DEX・AGI依存武器。ナイフを投げることに対する補正がかかる。投げナイフの攻撃力1.2倍。


投擲:AGI依存。何でも投げれるようになる。投げることに対する攻撃力1.1倍


投げ:DEX依存。人や魔物を掴んで投げられるようになる。投げたあとの叩きつけのダメージ1.2倍。


ブーメラン:DEX依存武器。ブーメランを扱えるようになる。ブーメランの攻撃力1.2倍。


ダーツ:DEX・AGI依存武器。ダーツを扱えるようになる。相手の弱点が少し見える。ダーツの攻撃力1.2倍


手榴弾:DEX依存武器。各種手榴弾を扱えるようになる。誤爆によるダメージを少し減らす。手榴弾の攻撃力1.2倍。


 ……ふぅ。結構あるんだね。残り四つも選んでしまおうかな。

 またスクロールしていき、鍛冶、木工、素材加工と生産系を取得していく。ダーツとか自作してみたい。


鍛冶:STR、DEX依存。STRが高いほど重たいものを作れる。DEXが高いほど高品質の品が作りやすい。金属系加工に向いている。


木工:STR、DEX依存。STRが高いほど重たいものを作れる。DEXが高いほど高品質のものが作れる。木材系加工に向いている。


素材加工:DEX依存。革や骨などの動物系加工に向いている。


 よし、あと一つは……ん? さっきはなかったはずの投げ関連がある。見落としたのかな? まあ、いいや。取得取得っと。


投神(なげがみ):投げるということに関する全てのスキルに補正。与えるダメージ1.5倍。敵百体撃破ごとに投げダメージ0.01倍ずつ上昇。最終的には3倍まで昇る。


 ……あれー? なんか武器系統のやつより倍率がおかしい。名前もあれだし、もしかして特別なやつかなんかなのかな? いや、情報見てないだけで実は基本的なやつだったりして。

 まあ、もう取っちゃたから今さら何もならないか。

 とりあえずスキルが埋まったなっと。


skill:投げナイフlv1 投擲lv1 投げlv1 ブーメランlv1 ダーツlv1 手榴弾lv1 鍛冶lv1 木工lv1 素材加工lv1 投神lvMAS


 投神だけマスターなのは伸ばしようがないからなんだろうなぁ。

 まあ次行こう。


status:HP:10

   MP:10

    STR:1

    VIT:1

    DEX:1

    INT:1

    MIN:1

    AGI:1

    残りステP:20


 うん。これを振るんだよね? でもスキルからみると……重いもの作らないからSTRいらないね。多分。それならDEXとAGIに振って……。


status:HP:10

   MP:10

    STR:1

    VIT:1

    DEX:11

    INT:1

    MIN:1

    AGI:11

    残りステP:0

   

 これでいいね。残りはよくわかんないからパス。1振ってあるから少しは成長するはず。

 次はアバターの見た目かー。といっても髪いじるくらいにしとこ。体変えたら調子出ないかもだし。

 髪を銀にして、あと目も変えるかな、目は翡翠色っと。よし出来た!


~キャラメイク終了~


キャラ:name:キョウヤ

    

   :skill:投げナイフlv1 投擲lv1 投げlv1 ブーメランlv1 ダーツlv1 手榴弾lv1 鍛冶lv1 木工lv1 素材加工lv1 投神lvMAS


   :status:HP:10

       MP:10

        STR:1

        VIT:1

        DEX:10

        INT:1

        MIN:1

        AGI:10


   :見た目:銀髪、翡翠の目、あとはリアル準拠(つまりショt……子供っぽい)


 よし、あとはサービス開始まで待つだけだなー。


投神は投げ系統全取得で出ます。ほかにも六種類の魔法を全部取ると融合魔法や、剣系統全部で剣聖などのスキルが取れます。普通はスキルでパッシブ系統も取るのでそんなに武器系は取りません。恭夜は知らないので全部取っちゃいました。ちなみに取得状態にしてようやく選択肢に出るのでかなりうざい仕様です。

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