007終結
更新が遅くなってゴメンナサイ。今回で第1弾は完結します。
例のストーカーが現れて40分以上経った。
「もう、出てきても大丈夫かな?」
軽く忘れられかけてた、アスカが台所からでてきた。
「何これ?」
アスカはただただ驚くしかなかった。壁にはヒビが入り、崩れかけてる。だが、それ以上に驚いたのは、襲った2人のうちの1人、リンがソファの上に寝ていることだ。その上ソファの下ではリュウが寝ている。そして玄関ではカズキが倒れてる。
「ひどい怪我。早く手当しないと。」
アスカは事務所中を探して、包帯から何まで持ってきた。そして、丁寧に消毒して包帯を巻き終えた。
「…………よし。あとは、サクラちゃん。」
「にゃー?」
アスカは何を思ったのかサクラを呼び出し、メモを書いてサクラの首輪にはさんだ。
「2人が起きたら渡してね。」
「にゃーん。」
サクラは首を縦に振り、ひと鳴きした。
「……それじゃ。」 そして、アスカは何処かに向かった。
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―――
久しぶり(004接触 以来。皆さん覚えてますか?)のミナミ=ケイ宅
ジージージー
「……………」
ガチャン!
ジージージー
「………………」
ガチャン!
ジージージー
「…………………」
ガチャン!
「……何してんだぁ?あんのクソども!」
ミナミ=ケイが連絡を取ろうとしてるのはガイとリンの2人だ。だが、ガイはKO、リンはグッスリただいま夢の中に行ってる。そのため、出ようにも出られる状態ではない。まぁ、そういう状態にした2人もお休み中なのだが。
リンゴーン!!
「いったい誰よ?こんな時に?」
ガチャ
「こんばんは。叔母さん。」
そこにいたのは、アスカだった。
(なんだって、いきなり来るんだこの小娘。でも、考えてみれば、まるで『鴨が葱しょってくる』ようなもの。ここは悟られないようにしないと。)
「あら、どうしたのアスカちゃん?いきなり。来るんだったら来るで連絡くれればいいのに。」
この女、裏表が激しい。
「少しお話がありまして。時間、大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ。私もあなたと話をしたかったから。」
ケイは怪しげに笑った。
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ZERO
「ふわぁー。あーよく寝た。」
リュウがようやく起きた。
「腹減った。何か食お。」
「ニャーン。」
「どうしたサクラ?……なんだ、その紙?」
リュウはサクラの首輪からメモを取って中身を読んだ。
「………マジかよ。おい、カズキ何処だ!?」
「なんですか、いきなり?何発も当たったんですから、もう少し静かにできませんか?」
「んなこと、言ってる場合か!コレを見ろ!」
「何ですか、コレは!?」
メモにはこう書いてあった。
'私の依頼はストーカーをどうにかしてもらうことでした。だから、これ以上迷惑はかけられません。私は私なりの決着をつけに行きます。
P.S.お金は必ず払いに行きます'
「いったいどういうつもり何ですか!?」
「分かんねえから聞いてるんだろ!」
「言い争ってる場合じゃありません。何処に行ったか考えましょう。」
「そうは言っても、何処に行ったか皆目見当つかねえぞ。そんなんで何処行ったか分かるわけねえだろ。」
「それはそうですが……。………!!見てください。『自分なりの決着をつける』って書いてます。おそらく…。」
「守銭奴の家か!」
「ええ。」
「よっしゃ!今すぐ行くぞ!」
「場所分かりませんよ。」
「あっ………。」
「タクシーで行きましょうか。」
「そうだな。」
数十分後
「ココですね。」
「そうだな。じゃあ、行くぜ!」
「ええ。」
「邪魔するぜぇ!」
ドーン!!
「うぉっ!」
リュウは開けた瞬間驚いた。なぜなら、アスカの側で守銭奴ケイは既に気絶していたからだ。
「………あの、アスカさんいったい何をしたんですか?」
「実は……。」
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―――
2人が来る数分前
ケイの屋敷
「あの、話って何ですか?」
「なに、簡単なことなんだけど。遺産を諦めてほしいの。」
「どういうことですか?」
「どういうことってそのままの意味よ。遺産を諦めてってこと。」
「ふざけないで下さい!」
「ふざけてないわ。いたって真面目よ。」
「もしかして、あの2人を雇ったのって。」
「ええ。私よ。」
「どうして?」
「お金が欲しかった。ただそれだけ。」
「…ざけ…いで。」
「何?」
「ふざけないでください。」
アスカの渾身の怒りの右ストレートが炸裂!!
そして今に到る。
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―――
「そんなことがあったんですか……。」
「はい…。」
アスカが恥ずかしそうに答えた。
「ところで、コイツどうすんだ?」
リュウが気絶しているケイをつつきながら聞いた。
「警察につきだします。」
「そうですか。貴方のすることにどうこう言うつもりはありません。それでは。」
「あの。」
「何ですか?」
「本当にありがとうございました!」
「私たちはただ頼まれたことをしただけです。」
そして、カズキとリュウはそこから去って行った。
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―――
数日後
ZERO
「こんにちは!」
アスカがいきなり入って来た。
「どうしたんですか?アスカさん。」
「お金を払いに来ました。」
そう言うとカバンのなかから少し厚めの封筒をとりだした。
「依頼金と成功報酬と迷惑をかけたお詫びをいれて120万あります。」
「ありがとうございます。野暮なことを聞くようですが、あの後結局どうなったんですか?」
「守銭奴は捕まって、今は留置所にいます。遺産は受け取ってそのまま兄に譲りました。」
「でも、よかったのか?遺産を放棄して。」
「元々、そんなに興味が無かったから気にしてません。」
「そんなもんなのか?」
「金持ちのことなんて分かりませんよ。」
「そうだな。」
「本当にありがとうございました。これからもたまには遊びに来ます。それじゃあさようなら。」
「そうですか。それでは。」
「じゃあな。」
そうしてアスカは帰って行った。
「…あれ、もしかしてまた来るんですかね?」
「そういうことか?」
「「えっ…………。」」
探偵事務所ZERO第1弾
〜完〜
終わりにグダグダ感を書きながら感じてしまいました。とりあえずZERO第1弾はこれで完結です。
ちなみに次回作はリンが主役の短編です。それまでサヨナラ!