005戦闘 刀与銃
笑いの部分は今回ほとんどありません
1階に降りた(飛び降りた?)2人はこの状況を楽しんでいた。ガイはハンドガンを2丁、カズキは2mほどの長刀を構えている。
「そんなデカブツでやろうっていうのか。まったく、酔狂な奴だな。」
「だからなんですか?扱えれば問題ありませんよ。」
と言うと、軽々と振り回した。
「行きますよ。」
「何処からでも来い!」
すると、カズキは一気に間合いを詰めガイに切りかかるが、左のハンドガンで斬撃を受け止める。そして、右手で腹部を狙うが、カズキは地面を蹴って回避する。
「なかなかやるな、クソ坊主。」
「それはどうも。クソ坊主は余計ですけど。」
「じゃあクソガキでいいか。」
「もう好きなように読んで結構ですよ。木偶の坊さん。」
「ナメると痛い目にあうぞ、小僧!」
「それはお互い様ですよ。」
再び組み合う2人。 ガイを狙う斬撃。
受け止める小銃。
腹部を襲う右膝。
回避する身体。
顔面を狙う凶弾。
弾き返す長刀。
「そろそろ本気を出したらどうだ、クソガキ?」
「そうですね。そっちも本気になったらどうですか?木偶の坊さん!」
ニヤリとまるで蛇が獲物を見つけたような不気味な笑みをガイが溢すと
「死神と言われる由縁見せてくれる!」
そう言うと、銃弾の嵐がカズキを襲う。ただの連射かと思い、良く見ると違っていた。片手で連射、もう一方の手で銃弾を入れる。ただ、それだけだ。ただし、超高速でやってのけていることを除いて。カズキはかろうじて長刀で弾き返すも少なくとも2、3発は命中している。だが、急所をなんとか避けてはいるが、危険だと思ったらしく、凶弾が襲えない場所に回避した。
「どうしたどうしたぁ?隠れてないでさっさと出てこいやぁ!」
「そんなこと言われましても、このような状況で『出てこい』は無いと思いますよ。」
「そんなの知るかぁ!今出てくりゃ、すぐに天国に連れて行って殺るぜぇ!」
「そんなこと言われたら、余計出てきませんよ。」
「だったら、その邪魔者ごとぶっ飛ばしてくれる!」
そう言うと、凶弾の数は急激に増えだした。
「ちょっと勘弁して下さいよ。本気ですか?」
「ヒャハハハハハハハ!」
ガイは既に興奮状態に陥っていて、何を言っても何の反応も無い。
「ヒャハハハ!死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇ!」
「ハァ。仕方ありませんね。」
カズキは何か覚悟をした。
ドゴーン!!
「よーし。どうだぁ?」
続いていた凶弾の嵐が遂にカズキを庇っていた障害物を破壊した。そして、カズキは死ぬはずだった。しかし、現実はカズキがいるべきところに誰も居なかった。
「クソ、何処だクソガキ!?」
「此処ですよ。」
気付いた時には既に遅かった。相手は自分の上にしかもほぼ零距離のところにいた。カズキが刀を振り降ろしたと同時にガイは両手のハンドガンで受け止める。だが、互いに競り合い、なかなか押し返すことも斬ることも出来ない。なんとかガイは押し返せた。
「もう、そろそろ決着をつけませんか?」
「そうだな。だいぶ疲れてきたからな。俺もテメエもな。」
「では、遠慮なく。」
「こっちこそ。」
ダン!!斬!!
速かったのはカズキの斬撃であった。そして、ガイは倒れた。
「安心して下さい、峰打ちですから。死にはしないでしょうけど、しばらくの間気絶していて下さい。それにしても本当に疲れましたね。」
肩を押さえながら、カズキは事務所へと戻って行った。
肩を押さえながら、カズキは事務所へと戻って行った。