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イノベイトブルー  作者: 九重ユリ
第二章
7/17

新人類たちの休息 1

 ──あれから三日後。私を含め例の四人は、とあるファミレスの一角にいた。

「オレの見せ場がなかった……」

 えぐえぐ、と泣きべそをかきながら半端なく落ち込んでいるのは、中萱先輩である。

 テーブルに顎を乗せ、おそらく一時間は同じ台詞を連発している。私がそのたびに慰めるのだが、どうやら活躍の場を与えられなかったことだけはどうしても腑に落ちないらしく効果は薄かった。仕方なかったと思うんだけど……中萱先輩、実にくどくどしい。

「……いい加減鬱陶しいんだけど……」

 今までイデアステーションでネット対戦に集中していた神前先輩が口を開いた。

 いや、どうやら集中していたわけではなさそうだ。目の前でこれだけ愚痴を零されていては、犬猿の仲なら尚更目障りに違いない。それでも一時間は黙って見過ごしていたのだから、これは彼なりの優しさなのかもしれない。

「うるせえ、お前はいいじゃねーか。散々暴れ回ったんだろうが」

「犬はおつかいで忙しかったんじゃないの?」

「コーヒーぶちまけてやろうかその新作ハードに……!!」

 ……やっぱり優しくないかもしれない。

「まぁまぁ。祥の機転がなけりゃ手がかり逃してたかもしれねえんだ、いい仕事しただろ」

 そして場を治めるようにユキハル先輩が言う。相変わらずのイケメンっぷり、尊敬します。

「そうですよ! 中萱先輩が生存者をしっかり保護してくれていたおかげで、私たちがこれからどう動けばいいのか目処が立ちましたし。とても頑張ってくださったと思います!」

「……ナノちゃん」

「はい?」

 便乗するように再び慰めると、潤んだ瞳とかち合う。

「祥悟って呼んで」

「……はァ?」

「あんなに(いろんな意味で)熱い夜を過ごした仲なんだから、先輩とか他人行儀やめてもっと気安く呼んでほしいんだ!!」

「ちょ、誤解を招くような発言は自重してください!!」

「呼んでくれなきゃもっとヘコむー……」

「えええええっ? あ、あの、なんか凄くめんどくさ」

「君のためならいくらでもめんどくさい男になれるんだ!!」

「ならないでくださいよウザイから!!」

 あの、ここ一応公衆の面前なのですが。

 先ほどから男三人に女子一人という顔ぶれのおかげで、店内の客から視線を集めまくりなのを自覚しているのだろうか、この人。そもそも中萱先輩は外見が異様に輝かしいおかげで、女の子とすれ違うだけでも黄色い絶叫がこだましているレベルだというのに。ああもう。

 膨れっ面。これは、逃げ道がない、らしい……。

「……じゃあ、祥悟……さん」

 消え入りそうな声で呟くと、中萱、……祥悟さんの顔に明るさが戻った。単純だ。

 でも私にとって先輩といえば神前涼太郎を示す呼び名であるわけで、あまり先輩先輩と連呼するとちょっと紛らわしいかもしれない。じゃあユキハル先輩はどうしよう、と視線で訴えかけてみたら、「どうぞ」とこれまた爽やかスマイルで察してくれた。ユキハルさんマジかっけー、先輩も見習っていただきたいものだ。

「……で? 今日集まったのはどういうこと?」

 呆れがちな溜息。……先輩、ちょっと不機嫌です?

 回復した祥悟さんがコーヒーを飲みながら答える。

「どういうことも何も。お前らだってまだ待機命令出てるだろ?」

「まーねえ……任務は続行、生存者の証言が取れ次第次の指令がくる、とかなんとか……」

「さすがに今日までお休みはいただきましたけどね」

「そういやちがちゃんはよくギブしなかったな。ぶっ倒れた後も悲惨だったって聞いたぞ?」

「いや、あれはまぁ……もう諦めるしかないかと……」

 ユキハルさんの言うように、私はあの後丸二日寝込んでいた。二日で復帰してきた強心臓は君が初めてだと兵藤先生からも高評価を賜ったくらいにはまだ根性が生きていたようだが。だとしても、つい昨日までは肉料理が食べられなかったのだから、ダメージは大きかった。

 けれど、ここでヘバっていては貧乏人の名が廃る。

「だって、体調不良のときに限ってタイムセールでお肉が安かったりするんですよ……!」

 選り好みしていてはおまんまを食いそびれてしまう。

 世の中は弱肉強食の摂理によって巡っていると断言してもいい。パックに包装された生肉を目にするたびにアノマリーの死骸を思い出したとしても、あまつさえそれを掻っ捌いているCMを街頭で見かけてもげた片腕を思い出したとしても、タイムセールに訪れる主婦たちとの戦を勝ち抜くには立ち上がらなければならないのだ。

 おかげさまで今日も健康お肉が美味しいです。ちくしょう。

 卒倒し緊急搬送されたらしい私は、結局後処理も先輩たちに任せきりだった。給料を貰っている立場上、いくらリアリティ溢れるスプラッタを見せつけられたとしても根を上げようとは思わない。貧乏学生のド根性ナメんなよ、である。

「兵藤先生にもたっぷりクレームつけてやりましたし、もういいです」

「茅ヶ崎さん強いなー……俺、最初の頃は一週間休んでやったのに」

「そういや涼太郎、ガキんときから切り傷作るたびに失神してたもんなー!」

「……「オレはヒーローだから空を飛べる!」とか言って校舎の二階から飛んだ馬鹿よりは現実的だと思うんだけどどうでしょうか、自称ヒーローの祥悟君」

「時効だろ!? ねえそれ時効だろ!?」

 この人たち、ネタが尽きないなぁ……。

 半ば感心していると、ユキハルさんが苦笑いを浮かべながら脱線を防いだ。

「とりあえず、大まかな仕事は行政局に任せるとして。一応俺たちの間でも情報交換しておこうかと思ってな。一件落着までは、四人行動が原則だしな」

「あ、でも私たちは、調査と清掃だとしか聞いていませんでしたから……ね、先輩?」

「あとはせいぜい不法待機者を追い出す、くらいだなぁ……まぁ、さすがにアノマリーまでいるとは思ってなかったから、驚いたけどねぇ……」

「あれは俺たちも予想外だった。ほら、祥。アレ見せろ」

「へいへい」

 祥悟さんが水色のPDAを取り出し、起動した。ストラップやデコレーションが施され、まるで女子高生が携帯しているアイテムのように洒落ている。センスいいなぁ。

 バーチャルディスプレイが視覚化される。ホログラムに映し出されているのは、見覚えのない男子生徒が一人。名前と、細かな経歴も。制服は深山高校のものだ。

 あまり素行の良い生徒とは思えない容貌をしていた。髪を染め、耳から口からピアスだらけ。不良というよりはせいぜいナンパが趣味のチャラ男、といったところか。似たような格好をしている祥悟さんとの違いは何かと考え、ファンションの一環として着飾っているのかただ尖りたいだけなのか、その差だろうかという結論に行き着いた。

「オレたちの任務は、一ヶ月前に失踪したこの深山高校の三年──風間(かざま)が、不良グループとつるんで区を跨いで暴れてるっていうんで、アジトに特攻かまして引っ張り出して来い、っていう内容だったわけ。桜沢の連中だとは知らなくて、北高と合同だなんて考えもしなかったけどな」

「暴行、恐喝。窃盗罪もあったか。とにかくタチの悪い集団でな。MIがいる可能性を考慮すれば、俺たちが動かなきゃならない」

「なるほど、そんな事情が……」

 私や先輩は、せいぜい不良たちの一掃、程度にしか考えていなかった。

「三日前、タワーにいたのはアノマリーと生存者が一名。MIはいなかった。ただその生存者が失踪した風間だったんだ。倉庫に隠れて、中からロックしてやがった」

 脳裏に描く、あの日の流れ。

『……え、お前、あれ?』

 鍵を壊し中に押し入った祥悟さんの、戸惑う様子。

 あれは探していた三年生を発見したゆえの反応だったのか。

 ……と、思いきや。どうやらそうではなかったようだ。祥悟さんは頭をわしゃわしゃ掻き毟りながら、困ったように続ける。

「怯えてたんだよ、あいつ」

「怯えてた?」

「祥の話じゃ、会話もまともにできないくらい心神喪失状態だったらしい。名前を確認してもちっとも答えない、外に出ようとすれば余計震えて祥の足にしがみつく。おかげで身動き取れなかったんだとさ。今は区内の病院に入院して、少しずつ証言を取ってるらしいが」

 無理もない。一歩外に踏み出せば凶暴な獣が徘徊しているのだから。失踪していた風間さんとやらがただの一般人であれば、奴の牙から逃れる可能性はゼロに等しい。よくあの状況下で生き残れたものだ、奇跡ではないだろうか。

 祥悟さんは、トントン、と指先でテーブルを叩きながら続ける。

「で、ついさっきなんだけど。新情報をゲットしてきた」

「あぁ! それで私たちを待ち伏せて……」

「本当はナノちゃんと二人きりの予定だったのに……ユキハルの裏切り者……!!」

「この人犯罪者予備軍でーす」

「そこ!! 不適切な発言は控えてもらおうか!!」

 ま、まぁね。先輩の台詞も理解できなくもないというか……。

 なぜなら放課後。今日もお休み、早めに帰路へとついた私を待っていたのは、なぜか我が校の女子生徒に囲まれ芸能人かとツッコミたくなるような振舞いをしている祥悟さんとユキハルさん。それを遠巻きに眺めてうんざりしている先輩、という光景だったのだ。

 ユキハルさんいわく、今後の活動についてのもろもろをどこか適当な店で打ち合わせようという用件だったらしく、単独で私を待ち伏せようとしていた祥悟さんの行動を先読みし先輩に連絡、どうにか相方を捕獲してあの状況に至ったとかなんとか。

 あれは本ッ当に近づきづらかった……先輩と一足先に逃げようか相談したくらいだ。

 コホン。芸能人モドキこと祥悟さんがそれらしい咳払いを挟む。

「入院中の風間がようやく口を割った。──ハイプ、落ちてただろ?」

「はい、かなりの量が」

 カプセル剤十個入りの包装シートが、ぱっと見ただけでも五十は散らばっていた。

 しかも全て使用済み。何を意味するのか想像するに易い。

「不良連中は、タワーをドラッグパーティの専用会場にしてたんだとさ。展望台二階で売り捌いて、ある程度キマった奴は一階に降りてパーティ。度胸試しに最上階の特別展望台に登ったり、結構な高さから跳び込みなんかもやってたらしい。でも──」

 意味ありげに区切る。祥悟さんの眼差しに緊張感が宿った。

 そして、

「グループの一人が、急に狂ったように仲間を襲い始めた」

「……え」

 蘇る血痕。

 床から壁まで、絵の具を撒いたような一面の赤。

「一人、また一人と暴走し、仲間が仲間を食い潰すように互いを殺し合った。でもハイプってさ、そういう効能はないわけ。アレはただテンションが上がって、仮想MIっていうの? そんな状況を楽しめるだけの薬だからさ。いくらハイになっても、今の今まで談笑してた仲間の喉笛に食らいつかねーだろ。多分な」

「では、あの惨状は……」

「まぁまぁ聞けって。仲間同士の惨殺が始まり、風間は逃げた。ラリってた頭もダチの死体を見たら目が覚めて、とにかく逃げ回った。すると今度はどこからともなくアノマリーが現れ、暴れる不良どもを駆逐し始めた。死体がなかったのはソイツが全部食っちまったかららしいが……このアノマリーも不自然すぎるわけよ」

「不自然?」

「ちがちゃん、アノマリーについてどの程度知ってる?」

 ユキハルさんに問われ、教育課程で学んだ知識を掘り起こす。

「えっと……進化の過程で、二股に分かれたもう一方の可能性です。ひとつが私たちのようなMIであり、もう片方がアノマリー。ただアノマリーはMIよりさらに希少で、極めて凶暴な猛禽類のようでもあり海水を苦手とする……あ」

 パチン。やけに決まった仕草で、祥悟さんが指を鳴らした。

「タワーはある種絶海の孤島シチュエーション。そんな場所に突如出現したアノマリー。海水が苦手な以上、奴らの生存圏は陸地で間違いない。なのにあんな廃墟に出たってことは、あの場にいた人間が何らかの要因でアノマリーに突然変異したと結論付けるのが自然だ。

 なぜなら奴らは──死骸から進化する生命体だから」

 そう。特筆すべきは、彼らは人間の死体が蘇った成れの果てだという事実。おそらく死んだ肉体と魔動粒子が適合すれば、あのように人の枠組みを外れた生き物が誕生する。世界に漂う粒子がいかに強大で凄惨な力を内包しているのか、痛切に感じ取れるだろう。

 ただし死体が必ずしもアノマリーと化すのかと問われれば当然『否』。

 もしそうなら今頃世界中は大混乱を極めている。人体と粒子の適合率、さらにそこから進化する確率は非常に低く、目撃数もMIより少ないくらいだ。

 活動範囲が陸地に限定されているのも、例えば海上の廃墟に放置された死体が変異したとしても、彼らは定期的に『食事』をしなければヒトと同じように餓死してしまう。彼らの好物は動物の肉だ。よって人気のいない場所には現れないのだ。

「奴らの生態はまだ学会でも仮説がいくつか提示されているくらいで、オレたちと同じくらい難解な変異種であることは否めないんだけどな。一説では、全人類は既にMIであり、人の形を保つのかさらなる高等化を遂げた完全版がアノマリーなのか、その違いなのではないか、っていう突拍子もねー論文を公表してる研究者もいるが……あれ、ナノちゃんどうした?」

「……い、いえ、続きをどうぞ……」

 もう、今の時点で脳みそが溶けそうです。

 ……まさかこの人、外見に反して頭脳派なのか……!?

「とにかく、アノマリーが死体の派生なら、あの場所は絶好の蘇生ポイントだった。そしてアノマリー出現の直前まで、ヤンキーたちは不可解な行動をしてる。

 この二つが示す可能性は──改良された新しいハイプの過剰摂取による副作用」

「副作用……」

「改良型を飲んだことで、適合者の死体が蘇生。異常者(アノマリー)になっちゃった、っていうのがオレの推測。根拠ねーけど、今の段階ではそこそこ筋が通ってると思う」

 ……驚いた。

 私たちに与えられる情報は、任務遂行に必要な最低限に搾られている。でも祥悟さんは、風間という人物の証言を元にここまで予想し、物証はないが理に適っている。先輩に振り回されていたり言動から判断してここまで知的だとは思えなかった分、嬉しい裏切りではあった。

 瞬きも忘れて呆然としている私に、祥悟さんがぺろっと舌を出す。悪戯っ子みたいに。

「なーんつって。実は風間の証言は、顧問がトイレに篭城してる隙に行政局からの経過報告をコピーしてPDA(こっち)に移してきたから知ってるだけなんだけどさー」

「……え? えええっ?」

「今の仮説はオレの妄想の産物でしかないってコト。確証を得るにしろ真相解明するにしろ、まずは風間に全部ゲロってもらうのが先決だし……結局さ、オレたち互いにミッションはクリアしてるけど上から待機しろって言われてるわけじゃん? だから事が起きる前に、手の内は明かしていざとなったらすぐ動けるよーにしとこーかな、っていうのが今日の目的!」

「おお、なるほど……」

 素直に感動してしまった。祥悟さんの隣に座るユキハルさんに視線を移動すると、彼もまたうんうんと頷いている。とても頼りがいのあるベテランさんたちなんだなぁ。

「祥悟さん、すごいです」

「……えっ? えっ?」

「私、てっきりただのチャラ男だと思ってました……尊敬します、素敵です!」

「え、オレすごい? 素敵? マジで?」

「はい! カッコイイと思います!」

 問われて笑顔で頷くと、祥悟さんは途端に顔を赤へと染め、テーブルに突っ伏した。

「……ゆきはる……オレ、今日で死んでもいいや……」

「化けて出るなよめんどくせえから」

「ナノちゃんホントもう、ホントマジ……うおおおおおおおおおおおおおおお」

 頭から蒸気を発しながらジタバタしている。

 私、何か可笑しなことを言ってしまっただろうか。チャラ男とか随分失礼な表現をしたと思うのだが、どうやら当の本人の耳は綺麗に通過してしまっているようだし、まーいっか。

 ここで議論し合っていても事態は進展しない。やはり生存者が全ての情報を吐露しなければ次の手段を講じることも難しく、かといってハイプが改良された可能性については実物を手に入れなければ調べようがない。そう、祥悟さんの説はどう足掻いても妄想の域を出ない。

 私たちの仕事が終わりを告げていないのなら、それは続行しなければならない理由があるのだ。美化委員、MIである私たちでなければならない理由が。

 ……先輩は何か考えがあるのだろうか?

 あの日見た彼の『能力』も、詳細は不明のままだ。

 とんでもなく恐ろしかった。しかしとんでもなく、強かった。

 触れただけで苦痛を与えるあの力。あぁ、でもこの人は真実強いのだ。精神面は私の知るところではないけれど、技術的な意味では完璧な玄人(プロ)なのだ。ならこの先、再び強者と対峙する瞬間が来ようとも、先輩の存在はかなりのアドバンテージ足り得ないだろうか。

 ……私も何か役に立たなければ。何か、見つけなければ。

 こんな曖昧なビジョンではダメだ。

「ねえ先輩、先輩は今回について何か──」

 気を取り直して先輩を見ると、

「…………………………………………ぐー……ふがっ!?」

「あんたって人は……!!」

 大口開けて寝ていたので、おしぼりを突っ込んでやった。

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