Nightmare City第四話
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Nightmare City
第四話 西の魂玉
伯達はNSSの元へたどり着くには4つの魂玉が必要であると知り、その魂玉
を所持する4体のボス敵をどう倒していくかについて話し合っていた。
雅人「ボス敵を倒すっつっても、場所なんてわかんのかよ?」
越斗「ゲームの中で、東西南北の4つの方角に1体ずつ存在するって俺
は聞いたけどな」
伯「そうか」
安奈「そのボス敵、どのくらい強いのかしら?」
越斗「まぁ俺ならなんとかなるレベルだとは思うけどよ、お前等じゃこてん
ぱんにされんだろうな」
雅人「んだとぉ!?」
越斗「事実だろうが」
雅人「試してみるか?」
越斗「へっ!上等だぜ」
伯「やれやれだな」
安奈「ちょ、二人とも止めなさい!」
越斗「ここの地下は広ぇしちょうどいいぜ。一対一じゃつまんねぇ。おい!
てめぇも来い!」
伯「お、俺もかよ!?」
雅人「へっ!なめられたもんだぜ!いくぞ!伯!」
伯「は、はぁ!?」
越斗「さっさと構えやがれ!二人同時に掛かって来い!」
安奈「もうっ!なんなのよ~!」
雅人「おりゃあああ!」
最初に雅人が攻撃した。雅人は勢いよく飛び上がり、空中から剣を振り
下ろした。が、あっさりと剣で防御されてしまった。
越斗「けっ!威勢がいいくせにこんなもんか!」
すると伯が越斗の背後に回り込み攻撃した。
伯「くらえ!」
が、もう一つの剣で防御されてしまった。
越斗「背後から攻撃すりゃ効くと思ったか?甘いぜ!俺は双剣だ。この程度
の攻撃を防御できないと思ったら大間違いだぜ!」
越斗は二人の攻撃を受け止めながらその場でジャンプし、前後にいる二人の
腹を蹴った。二人は軽く5mは吹っ飛んだ。
伯と雅人「ぐおっ!」
越斗「けっ!弱すぎるぜ!こんなんでボス敵を倒せんのかよ?」
雅人「くっ・・・んだとぉ?」
越斗「てめぇらは弱すぎる。鍛える必要がありそうだぜ」
雅人「くそ・・・馬鹿にしやがってぇ!」
伯「たしかに・・・越斗の言うと通りだ・・・俺たちがこの状況を生き抜く
為には、もっと強くなくてはならない」
雅人「へっ!そうかもな!」
越斗「わかってるなら話がはやいぜ」
伯「雅人!越斗は防御が硬い。だから二人で同じ方向から同時に攻撃して、
二人の力で防御を砕くぞ!」
雅人「力押しだがまぁやってみる価値はありそうだな」
雅人は高く飛び上がり越斗を飛び越え、向かい側の伯のところで着地した。
伯「よし。いけるか?」
雅人「おう!」
越斗「二人の力を合わせるか・・・悪くない考えだが、この俺を力で砕ける
と思ったら大間違いだぜ」
二人は剣を構え、同時に走りだした。
伯と雅人「うおおおおおおお!」
すると二人の背中から青いオーラが出てきた。そして二人のオーラが混ざり
合い、オーラが大きな獅子の形に変わり、二人を取り込み、二人の姿が見え
なくなりそのまま越斗に突撃していった。
越斗「なにぃ!?」
安奈「これは!まさか!」
越斗は両方の剣でオーラの獅子を受け止めた。そして負けじと押し返した。
越斗「どぉうりゃぁぁ!」
オーラの獅子は越斗の押し返しと同時に消え、姿を現した二人が勢いよく
吹き飛ばされた。そして壁に叩きつけられた。
雅人「ぐぁ!」
伯「ぐっ!」
越斗「まさかタッグスキルを使い出すとはな。正直驚いたぜ。こんなもん
いつ習得したんだ?」
雅人「さぁな」
伯「いきなりこんな技を使っちまった俺らのほうが驚いてる」
越斗「習得したのは、俺に攻撃をしたときってか」
安奈「私はそれを受け止めて押し返した越斗にも驚いてるわ・・・」
越斗「へっ!まぁ悪くねぇ攻撃だったぜ。だがまだ甘ぇ。でも鍛えれば
ボス敵の1対や2対は楽に倒せるとは思うぜ」
安奈「ねぇ!あのタッグスキルの名前、なんなの?」
越斗「俺が見る限りでは、初級タッグスキルの気獣撃にしか見えなかったぜ」
雅人「あれで初級かよ!」
伯「気獣撃・・・か」
安奈「ねぇ・・・本題には移らないのかしら?」
伯と雅人と越斗「・・・・・あ」
4人は再びイスに座った。
雅人「それで、なんだっけ?」
伯「ボス敵が東西南北の4つの方角に1体ずつ存在するって話の途中だ」
安奈「そうだったわね」
越斗「強さで順位をつけると、1位が東、2位が南、3位が北、4位が西
だ。」
伯「弱いところから潰していったほうがよくないか?」
安奈「そうね。ということは先に行くべくは西の方角ってことかしら」
雅人「そうだな」
越斗「俺はどこからでも構わねぇ」
安奈「じゃあ西からで決定ね」
伯「じゃあ準備が出来次第出発するか」
雅人「だな」
4人は数時間地下で待機した後、地下を後にし、西の方角へ歩き出した。
そして途中で食料などを調達しながら、何日もかけ西へ歩き続けた。
そして到着したのがナイトメアシティの西の先端にある大きな井戸だ。
4人「・・・・・・・」
伯「・・・・越斗・・・・本当にここで間違いないのか?」
越斗「あ、あぁ・・・」
雅人「本当だろうな?」
越斗「ま、間違いねぇって・・・たぶん・・・」
安奈「たぶんって・・・・」
伯「なんか不安になってきたな・・・」
伯と雅人と安奈は越斗をガン見した。
越斗「・・・わかったわかった。先に入りゃあいいんだろ?」
越斗は思い切って井戸の中に飛び降りた。三人は井戸の中を覗き込んだ。
伯「・・・・・なんも聞こえないな」
雅人「死んだか?」
すると井戸の中の越斗が喋った。
越斗「降りてきやがれ。ここで間違いねぇ」
3人は疑いながらも井戸の中へ飛び降りた。すると真っ暗なはずの井戸の
中がなぜか明るかった。
越斗「ほらな?俺の言った通りだ」
安奈「こんなところに扉があるわ」
安奈は扉を開けた。するとずっと下に続く階段が目の前に現れた。
伯「長い階段だな」
安奈「下りましょう」
4人は階段を下っていった。そして長い階段の終わりに大きな扉があった。
越斗「この先は要注意だぜ」
雅人「なんでだ?」
越斗「このゲームは大きな扉があるとたいがい若干強ぇ敵だとか中ボスを意味する」
安奈「行きましょう」
扉を開けた。そこには広い空間が広がっていたそしてその空間の先にさらに大きい
扉があった。
越斗「あの扉がおそらくボスだろうな」
越斗がそう言った次の瞬間、天井からアンデット形の敵が数え切れないほど降りて
きた。
雅人「うひゃ~・・・きも・・・」
安奈「同感ね」
伯「どうする?」
越斗「決まってんだろ。片っ端からぶちのめす!」
安奈「分散して倒すわよ!」
伯「あぁ」
雅人「りょうか~い」
4人は分散した。越斗が双剣は顔の前で十字に構え始めた。その様子が若干
伯の目に入った。
伯「ん?」
越斗「はぁぁぁああああああ!」
伯「まさか!・・・・みんな離れろ!」
伯の声を聞いた安奈と雅人は即座に越斗から離れた。
越斗「火炎円衝陣!」
越斗は双剣を勢いよく地面に突き刺した。その瞬間越斗の周りの広範囲が地面
から激しく炎上した。これにより敵の8割が死滅した。
雅人「相変わらず大迫力だぜ・・・」
その後4人は敵を全滅させた。
越斗「雑魚過ぎるぜ!」
雅人「ちょろかったな」
安奈「油断は禁物よ。この後が本番だわ」
伯「この扉の先に魂玉を持つボスが居るんだな?」
越斗「恐らくな」
伯は扉を開けた。4人は中へ入っていった。すると勝手に扉が閉まった。
伯「んな!?」
雅人「おなじみのパターンだな」
安奈「開かないわね」
その時、今まで聞いた事の無いどす黒い声が部屋のなかに響き渡った。
???「我が大いなる力の源である魂玉を狙う愚かな連中よ、ここで滅びる
がいい!」
第四話 西の魂玉 END
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