56.メモ=カンニングペーパー
(といってもなんだよなぁ。)
僕はテストにある程度目を通すと、メモに問いかける。
(メモ、わかる?)
[全ての問題が記憶と一致しました。]
(つまり100点取り放題ってことね……)
ここまではある程度予想していたことだ。
しかし問題はここではない。
(さて、何点だったら怪しまれないのかだよね……
問題を見た感じだと50問くらいある中で、僕が自力で解けそうなのは10問くらいなんだよね。)
「……レクト君、難しいようなら無理しなくていいんだぞ。」
僕が悩んでいるとルイ様が問題が難しくて悩んでいると思ったのか話しかけて来た。
「いえ、大丈夫です!」
(まあ、高い点を取って怒られるようなことはないだろうし……)
僕はペンを取るとメモの声に従って答えを書いていく。
そして書き終わるとペンを置いて、ルイ様に紙を手渡す。
「終わりました。」
「ん?わかった。
採点してくるから少しここで待っててくれ。」
ルイ様は僕が見える位置で採点を始め、採点が進んでいくほど顔が青くなっていく。
そしておそらく全ての問題に丸がつけ終わったのか、こちらに歩いてきた。
「レクト君、100点だ。」
「え!?」
僕はわかっていたのであまり驚かなかったが、隣でテストの様子を見ていたカナツ様が目を見開いて固まる。
(え、そんなに驚くことなの?じゃあ何がリアクションしておいた方がいいのかな。)
「わー、やったー。」
[驚くほど棒読みですね。]
メモとそんな会話をしていると、いつのまにか部屋にいるのは執事さんだけになっていた。
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「本当の本当に100点で間違いないんですか?」
「ああ、丸つけ間違いがないか見直したが、丸つけ間違いは見つからなかった。」
「こうなると話は変わってきますよ。
この家でテストに必要な知識を詰め込むつもりだったのに、まさか貴族学院の過去問で満点を取るなんて……」
「どこでこんなに知識を得たんだ……とりあえずカイトが帰ってきたら一緒に考えよう。」
「そうしましょう。」




