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鏡魔法で成り上がれ! 役に立たないといわれた鏡魔法はなんでもコピーできるチートでした。  作者: 〜蒼〜
第三章 霧の道化

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45/58

45.行方(アート視点)

順番前後させました。

結局僕は、カイトの家から来た迎えの馬車に乗っている。


「な、成功しただろ?」

「成功したとしてもあの方法はどうなんだ?」


あの方法というのは僕が空に全力で魔法を放ち、それを見て駆けつけてきた警備兵を通して家に連絡をとるという方法だ。


「成功したなら何でもよし!」

「はぁ、こんな息子を持って大変だろうな。」

「どういう意味だ!?」

「そのままの意味さ。」


そのまましばらくふざけ合っていると馬車が止まる。

馬車を降りると、カイトの両親が待っていた。


「おお、心配していたぞ!」

「お久しぶりです、お父様、お母様。」

「お久しぶりです、カイトの親友のアートです。

 今日はお世話になります。」


形式的な挨拶もほどほどに家に入ると、僕は夕食に招かれた。

しばらくは楽しく団欒していたが、我慢できなくなり無理やり話題を変える。


「それで、レクトの情報はありましたか?」

「ああ、そのことなんだが……」


連絡を受けて探したところ、最近隣街に登録した赤髪の10歳くらいの少年が、Cランク昇格の最速記録を更新したらしい。


「今詳しく調べているが、特徴と時期的にもアート君が探しているレクトで間違いないだろう。」

「ありがとうございます!」


そして翌日。

僕達はカイトの両親に見送られて家を発った。


「それで、お前はついてきてよかったのか?」

「いいんだよ、どうせ家にいたって永遠に両親から付き纏われるだけなんだから。」

「両親が聞いたら泣きそうだな……」


それから1週間、馬車で旅を続けてついに隣街にたどり着いた。



街に着いて馬車を見送ると冒険者組合に直行する。

組合前に着くと扉を開け、周りがざわついているのを無視して受付に声をかける。


「すいません、人を探しているんですが。」

「あ、はい、少々お待ちください!」


受付はドタバタと奥に走っていったかと思うと、大柄な男を連れて戻ってきた。


「あー、ここの組合長をやっいる。

 少し奥まで来てくれるか?」


そう言われて奥まで招かれると、組合長は真剣な顔で話を始めた。


「それで、話というのは?」

「レクトという冒険者がここに来ていませんか?」


早速本題を持ち出すと組合長は少し驚いた顔をして言う。


「なんでその冒険者を探しているんだ?」

「それは……」

「否定はしないんですね。」


僕が話そうとすると隣にいたカイトが話を遮った。


『何で話を遮ったんだ!』

『こういう話なら俺の方が得意だ、だからお前は大人しく見てな。』


小声でそんな会話をしていると、組合長は苦しそうな表情で言う。


「嘘はつけないからな。」

「どうせあのままはぐらかそうとしていたんでしょう?

 私にはそんなものは通用しないし、大人しく話したらどうですか?」

「組合は個人情報を漏らすことはない。」

「よし、では言い方を変えましょう。

 オルフェル子爵家からの命令です、レクトという名前の冒険者はどこにいますか?」

「……教会の一人部屋で治療を受けている。」


その口調は普段のカイトとは全く別の、貴族らしい口調だった。


「教会?まさかレクトが何か怪我をしたんですか!?」

「……ああ、少し前の魔族事件の時に大怪我を負って治療中だ。」

「レクトが怪我を……レクトが怪我を……」

「ああ、もう!組合長、本日はありがとうございました!

 ほら、いくぞ!」


突然のカイトの変わりように困惑したが、組合長はなんとか言葉を捻り出す。


「レクトをなんで探しているんですか!」

「この方……ああ面倒くさい!

 こいつがレクトの兄だからです!

 それでは失礼させていただきます!」


組合長は去っていくカイト達を、呆然と見送るのだった。

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