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スター・スフィア-異世界冒険はおしゃべり宝石と共に-  作者: 黒河ハル


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第89話:クールダウン

☆間宮 零人sides☆



ルカの目は虚ろだ…

全身に力が入っていないせいか、ソファーに身体を預けている



「おいルカ!しっかりしろ!」


「……………」



身体を揺さぶって声を掛けるが、ついに応答がなくなり、喋らなくなってしまった



「いけません、一時撤退を…うっ…!?」


「エリー!?」



ザベっさんも膝をついた!?

ど、どういうことだ…?

彼女はちょっとボトルを調べただけで飲んでないのに…


ガチャ


ザベっさんがそのまま倒れ込むと同時に、部屋のドアが開いた

蝶ネクタイの………ジョナサン…!



「おや?これはどういうわけでしょう?

お客様の人数が増えている…」


「テメェ!コイツらに何をしやがっ…ガッ!」


ゴッ!!


エネルギーを拳に纏ってジョナサンに詰め寄るが、傍らにいた部下に突き飛ばされた!


そしてそいつらに俺までも地面に押し付けられ拘束される



「身の程を弁えなさい、人族。

やはり貴方がた()招かざる客のようだ。

彼らを例の場所へ連れて行きなさい」


「はっ!」


「ぐっ!?離せ!」


「しばらく眠ってもらう」


「んん!?」



組み伏せられたまま、顔にハンカチのような柔らかい物を押し当てられた

なんだ、この甘い香り…?

まずい…意識が…


くっ…!せめて1つくらい座標だけでも…!


俺は彼女たちが男たちに担ぎ上げられる光景を見据えながら、あっけなく意識が闇に落ちた…



☆☆☆



「………!」


「…………ト……!」


「………レイト!」



キンキンと女の声が耳に響き渡る…

このやかましい声は…



「いい加減起きなさいっての!」


バッチン!!


「あだぁ!?」



頬に凄まじい衝撃を受けて、一気に意識が覚醒する


……!?

なんだ、何がどうなってる!?



「いったぁ…あれ、ここは…」


「レイト!」


「うおっ!フレイ!?」



俺をひっぱ叩いたのは、大きなタッパが特徴の金髪エルフ、フレデリカだった

無事だ…良かった…!



「まったく…

アンタまでここに放り込まれるなん…(ガバッ!)

キャッ!?な、何するのよ!?」


「心配させやがって…!

なんで俺らと合流しないんだよ!」


「あ……あの、レイト?

そんな、強く抱き締めないでよ…」


「……あっ、ゴ、ゴメン…」



慌ててフレイから身体を離す

俺如きの力じゃビクともしないヤツとはいえ、なに気軽に女子に抱きついてんだ俺は…



「もう…

こういう時しかハグしてくれないんだから…」


「フレイ?」



フレイは少しだけ顔を紅く染めて恨めしそうにボソボソと俺を睨みつけた

わ、悪かったよ…


気を取り直して、辺りを見回してみる


ここは…牢獄!?

壁が頑丈な岩で固められている…

その中で天井だけが鉄格子になっていた

この位置は……


いや、場所はとりあえずいいとして、まずは他のメンバーの安否が先だ



「フレイ、他のみんなは?」



短く問うと、フレイは目を伏せた



「…分からないの。

私たちもアンタと同じで眠らされて…

気づいたらここに放り込まれてたわ」


「なんだと…!?」



それから俺はフレイ達の経緯を詳しく聞いた


裏カジノ自体はテオがすぐ見つけてくれたが、セリーヌがカジノで遊び始めたところ、なんとルーレットで大当たり(ジャックポット)を引き当てたらしい


そこに支配人のジョナサンが話しかけ、彼女たちをVIPルームに招待して、あとは俺たちと似た展開になった


今にして思えば、あの犬人(アイヌ)のディーラーもグルで、わざとザベっさんに勝たせたのか…?


嵌められた!

もう医者探しどころじゃ無くなっちまった!



「ハア…とりあえずここ脱出するか。

フレイ、転移(テレポート)するぞ」


「待って!それはダメよ!」



エネルギーを纏わせた右手を掴まれた

え、なんでだ?



「あなたが放り込まれた時、あの男…ジョナサンがこう言ってたの。

猫人(ガトー)の娘と蒼い女はぐっすり眠らせてこちらで預かっている。

少しでも脱出する素振りを見せたならば即殺す』って…」


「あのクソ野郎…ッ!!」



ふつふつと、全身の血が煮えたぎってきた

俺たちを嵌めたあげく、ルカとセリーヌを人質にとりやがっただと…!?

絶対に許さねぇ!!



「レイト、落ち着きなさい。

今はその2人以外のメンバーと合流することを目標としましょう」


「…ああ…、ちょっと待ってろ。

せめて場所だけでも把握する」


「え?どうやって?」



その質問に口で答えず、行動で示す

怒りの感情をどうにか抑えて、意識がトぶ直前に急いで作った座標を検索した


そうすれば座標と俺の位置関係で、おおよその現在地を割り出せるからな


VIPルームの情景を鮮明に頭に思い起こすと、徐々に作成した座標が感じ取れてきた


…なるほど



「分かったぞ。

ここは裏カジノの更に下…地上まではだいたい30メートルってとこだな」


「なんですって!?

そんな深い所まで連れられて来たの私たち…」



驚愕の顔でフレイは絶句する

その身体は小刻みに震えている



「フレイ…?

やっぱ…そうだよな、怖いよな」


「え?」


「安心しろ。

隙を見てお前だけでも逃がしてやるから」


「ちょっと、やめてよ!

驚きはしたけど別に怖くなんてないわよ!」



フレイの口調に乱れは無い

単なる強がり……じゃないのか?



「でもお前、さっきから身体震わせて…」


「あ、ああ、そういうこと。

大したことじゃないわ、ちょっと寒いのよ。

ここが地下って聞いて納得だわ」



そうか!

俺は厚手の衣装だから気づかなかったけど、今日のフレイは肌を出したセクシードレス…

そりゃ寒いわけだ


上着のコートを脱ぎ、フレイに羽織らせた



「わぁ…だいぶマシになったわ。

ありがとう、レイト」


「いや、こっちこそ気付かなくて悪かった。

確かにここ、ちょっと寒いな」



自分の両腕を抱き、体温を高めようとすると、フレイがチョイチョイと手招きをした



「どした?」


「せ、せっかくだし、アンタも私が温めてあげるわ」


「え?どうやっ…」



フレイは真っ赤な顔で両腕を広げた

はあ!?抱っこするの!?



「や、い、いいよ…!

そんな、恥ずかしいし…」


「わ、私だって恥ずかしいわよ!

いいからこっち来なさい!」


「あっ!?」


ギュッ!


フレイは俺の肩を抱くように身体を密着させた

ここまで身体をくっつけてると、嫌でもこいつの体つきがどれだけエロいか分かる


たがいの息遣いが感じられる距離…

いつもの冒険服じゃない、セクシーに着飾ったフレイの格好…

引き締まった長い脚やクビレた腰つき…


…………こ、こんなのある意味拷問だぞ!



「あなた、前も思ったけど結構暖かいのね…

上着じゃなくて初めからこうすれば良かったわ」


「お、お前は逆にあまり体温高くないのな…

ほら、肌がひんやりしてる…」


「やっ!?いきなりヘンなとこ触らないでよ!

声出ちゃったじゃない…」


「触ったの腕なんだけど…」



不思議とフレイに抱かれているうちに、さっきまでの怒りに満ちた憎しみが薄れてきていた


…ガルド村にいる頃、村長に教わった

闘いにおいて冷静な判断を下せん者から倒れていくと


もしかして…

フレイは俺をクールダウンしてくれたのかな?


彼女の横顔を見てみる

若干肌が紅く染まって、ハァ…と、艶っぽい息を吐き出していた


トクン、トクン…


……心臓が高鳴る


………………………………………………


「フレイ」


「ん?」


「ありがとう」


チュッ


勇気を出して…

おしろいで薄く化粧をしている頬へ、俺はキスをした






こんにちは、黒河ハルです。

貴重なお時間を消費して読んでくださり、とても嬉しいです!


ルカどころか全員ピンチのようですね笑

あと初めて零人からヒロインにキスをかましました!

頬……ヘタレめ!



「続きを読ませろ!」と思った方は、ぜひブックマーク、並びに下の☆を『5つ星』お願いします!

評価次第では更新が早くなるかも…?

ぜひご検討のほどよろしくお願いします〜

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