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多田氷雨の作品集

ホームシック。

作者: 多田氷雨


 夕焼けの朱に染まる町。

 僕の住む町。

 その町の端っこにある坂道を歩いて下る。


 仕事帰り。

 ひとり。

 

 書類の入った鞄をゆらゆらと揺らしながら。

 長いながい坂道を下る。

 ため息を吐きながら。

 頭を垂れながら。

 ひとり、坂道を下る。


 ふと。

 横を過ぎた風で顔を上げる。

 いつかどこかで嗅いだことのある匂いの風。


 …足を止め。

 透明な記憶を手繰る。

 

 視界のモニターに映る、いつかの映像。

 ──ああ…そうか。

 実家の匂いに、ちょっとだけ似てるんだ。


 朱色の空に浮かぶ、いつかの記憶が映るモニター。

 ゆらゆらと、ぼやけて揺れる…


 帰りたいな…

 そう呟きながら。

 帰りたい家とは違う家に、歩みを進める。


 そんな孤独な、秋の夕刻時…



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― 新着の感想 ―
[良い点] 郷愁を感じるステキな詩ですね。 いつか来た道をまた歩ける日が訪れますように。
2022/10/23 01:02 退会済み
管理
[良い点] その気持ち、わかります!
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