神様とそれから。
「人間じゃ…ない…?」
「そうよ。私は、人間じゃないの」
人間じゃない?
「じゃぁお前は…誰なんだ?」
問いかけてみる。
人間じゃない物、それはいったいなんだ?
「そうね…神様に逆らった天使…とでもいっておこうかな?」
「天使…ずいぶんメルヘンチックな言い方するな」
「そうでもないわよ、ちょっと言い方はおかしいけどこんな感じ。
つまり神様に嫌われてるのよ、あたし」
また話がとんでもない所に飛んでいった。
嫌われるてる?神様に?
だいたい神様が人間を嫌って良いのかよ…。
確かにこいつは人間じゃないけど。
「で?神様に嫌われるとどうなるわけ?」
「…本当に聞いちゃって良いの?聞くと後には引けなくなるわよ?」
…後に…引けなくなる?
「…どういう意味だよ?」
「そのままの意味よ。
あなたは、あたしに身体を貸さざる終えなくなる、そう言う意味よ」
貸さざる終えなくなる?
そんな訳ねーだろ。
そんな簡単に人に身体を貸せるかよ。
「いいよ、聞いてやるよ。
その理由って奴を」
「良いのね?じゃぁ全部説明するわ」
ただでさえずっとこの身体なんだ。
説明を聞かないわけには行かない。
「あたしはね…ある天使の仕事で人間界に来たの。
あなた達人間には悪いけど、その時は人を不幸にする仕事だったわ。
…でも、あたしは不幸になるはずの人間を…不幸に出来なかった」
…出来なかった。
簡単に人と身体を入れ替えられるような奴がか?
「…好きになっちゃったのよ…。
その人間のことが」
「…え…?」
俺は、心底驚いていた。
天使が人間に恋をする。
結構ありそうな話だけど神様とか天使とか
そいうい存在のことすら信じていなかった俺にとっては
理解しがたい話だ。
しかも天使が恋?
余計現実味がなくなってきた。
もう少し現実味のある話がしたい位だ。
でも、今は信じるしかない、
俺が選ばれた理由も分からないし自分の身体もない。
今の俺には何も出来ない。
「…その後、どうなったんだよ」
「え?」
「その後、お前等はどうなったかを聞いてんだよ」
「その後…あたし達は…いや
あたしが不幸に出来なかった人は…
はっきりとどうなったかは分からない。
今わかってることは、その人の事を世界中の誰もが覚えてない。
それだけよ」
…そんなことあるかよ。普通。
神様がそんなことするのかよ。
俺達は、そんな世界に住んでるのかよ。
…やっとわかった気がする。
あいつが後に引けないっていった理由。




