登場人物紹介3
登場順に記載いたします。
(これまでの人物紹介に記載のあったキャラクターは省いています)
チェルト・ウィン・オストラクル [Chellt Wynn Osstoracle]
「おねーさん。そのおにーさん、コイビトなの?」
現オストラクル家当主マルギレオの一子であり、長女。
ギスギスした家庭環境のもとに育ったために他人の顔色をうかがう傾向が強く、言動もなるべく大人に合わせたふりをしている。
メルグレーネが宝箱にしまった本を勝手に取り出し、それ以来、誰かに読んでもらっている。
メルグレーネ・オストラクル [Melgrenne Osstoracle]
「あなたさまが、この子を? 申し訳ございません……私が至らないばかりに、見ず知らずのあなたさまにご迷惑を……」
ダシーク家の生まれだが、当主フォルメオがメイドに手を出して身ごもらせた不義の子。
女性である上に魔術の素養が無いとみなされ、両親からほとんど期待されずに育ってきた。
オストラクル家に嫁入りする前は粗暴ながらも快活な不良少年のようだったが“花嫁に相応しい姿”への肉体改造と拷問じみた人格矯正によって、見る影もなくなった。
子を身ごもることもなく、そのためにマルギレオから数え切れないほどの肉体的・精神的苦痛を与えられたことにより、その精神は摩耗している。
マルギレオ・ウィン・オストラクル [Malguireoh Wynn Osstoracle]
「お前を寄越してきたダシーク家に離縁状を叩きつけてやってもいいのだぞ。子も孕めぬ欠陥品め」
オストラクル家の現在の当主。
連綿と続くオストラクル家のしきたりに忠実だが、それゆえに頑迷を絵に描いたような性質を持っている。
その保守的で見栄っ張りな性格が、崩壊を招いた。
フランソワーズ [Francoise]
「セントイゴール号におかれましては、世話になりましたね……ルクレシウス・バロウズ」
自警団からダシーク家(正確にはメルグレーネ専属)のメイドへと転身を遂げた、物静かな女性。
メルグレーネがオストラクル家に嫁入りする際に、錬金術師によって“ダシーク家に相応しい顔”へと整形を受けた。
口数は少ないが、その胸の内には尋常ならざる激情を秘めている。
マルギレオが何かと理由をつけて使用人達に賃金支払いを渋るという状況を利用し、反乱や反対派貴族を扇動した。
リサ・アルバ [Rissa Alba]
「姐御は心配事が多いんスよ」
シャノンとは恋人同士であり、彼女を姐御と呼び慕う。
目立った特技は特に無いが、密やかかつ細やかなサポートで彼女の信頼を勝ち取っている。
日頃の言動から楽天家と思われがちだが、生来の小心者である。
フォルメオ・ダシーク [Folmeoh Dasceek]
アストレーヌ・ダシーク [Astrainue Dasceek]
メルグレーネの両親。
数多くの一般的な家庭の例に漏れず、女性の立場は低い。
しかしながらフォルメオがメイドに手を出して、メルグレーネが生まれた際、アストレーヌはメイドを全員解雇するという反撃をして見せた。
第二夫人
「元第一夫人様はいっつもニコニコして……子を成す責務を持たない人は、肩の荷が軽いのかしら……? あれではご当主様が可哀想だわ」
本名はシルヴェストラ・ウィン・オストラクル。
理想的な母親、妻であることを目指そうとするも、その重圧から周囲に当たり散らすことも少なくなかった。