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神愛  作者: 近野万智
8/10

新歓旅行

旅行当日、学校の正門に9時に集合だった。点呼をとり、手配したバスで出発した。行き先は山梨の山中湖だった。湖の近くの民宿にとまる。このサークルの貸し切りらしい。お昼には民宿に到着し、夕方まで自由時間となった。湖を見に行ったり、部屋でダラダラしたり、コンビニに行ったりして各自が時間を潰していた。

17時になるとBBQの準備を始めるために民宿の裏庭に集合した。

「おいおい、桜ちゃーん!一年生は準備何てしなくていいんだよ!」

白咲さんは手際良く働いていた。何て気が利くいい子なんだろう。

「す、すみません、」

「体育会系じゃないんだから!もっと楽しも!!」

馬場ちゃんもやっぱいい人だな。

「わー!おいしそ!早く食いてえ!」

「どれどれー!味見ー!」桜庭と玲奈がつまみ食いを始めた。こいつら酔ってるな。

「今日はぶれいこうだぁ!!」

そういって馬場ちゃんはビールを一気のみした。それにしても、玲奈と桜庭はいつから飲んでいたんだ?しかもかなり仲良くなっていた。

「神道くん、これ焼けたから適当に取ってきたんだけど一緒に食べよ?」

白咲さんが我の分まで取ってきてくれた。なんていい娘だ。。

「ありがとう、酔っぱらいは置いといてあっちで二人で食べようか。」

「う、うん!!」

白咲さんの表情が今までで一番明るく見えた。


夜9時をまわり、辺りも暗くなった。我も先輩との付き合いとゆうものなのか、酒を飲んだ。寒くなって皆、宿に入っていった。我は少しよっていたので風に当たるために外のベンチに一人で座っていた。皆の騒がしい声は 外まで聞こえていた。

「陽っ!見ーーつけたっ!」

相変わらずの酔っぱらった調子で玲奈が来た。

「おい、大丈夫かよ、座るか?」

「うんっ!」

いつもより距離が近かった。相当酔ってる。しばらく沈黙が続いた。

「…ねぇ、さっき白咲さんと何喋ってたの??」

「さっきっていつだよ?笑」

「BBQのときっ!!!」

ちょっと怒鳴ってた。気が大きくなってるせいだろう。

「なにっていうか、玲奈と桜庭が盛り上がってたの邪魔しちゃ悪いなって思ってさ、」

「何で誘ってくれないの?!」

そういってあ俺の腕を掴んでごね始めた。

「意味わかんねーよ!気遣っただけじゃん!」

「そんなのいらない!陽は何もわかってない!」

半泣きだった。我は少し焦ったが、玲奈は宿に戻ってしまった。

我はため息をついて、星空を眺めていた。

「確かになんもわかってねーなっ!」

一番来てほしくない奴が来た。桜庭だ。

「お前にはわかるのか?」

「当たり前じゃん。君ほどモテないけど君より恋愛経験はある。」

確かにそうだな。

「藤堂さんは君のことが好きなんだよ。誰が見てもわかる。」

「僕も好きだ。」

「君のは恋愛感情じゃない。話のレベルが同じことに共感してるだけだ。」

図星で言い返せなかった。

「一度くらい経験してみたら?恋愛ってのをさ。せっかく君に恋してくれてるんだから~!しかもあんなキレイな子がさ!」

また漫画みたいな言葉を言った。まぁ確かに今我に足りないのは恋愛経験ぐらいだと思った。

「まぁ、恋をするかしないかは僕の勝手だろ。」

そう残して宿に戻ろうと席をたった。

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