玲奈
遅れました。すみません。。
玲奈の突然の告白に我は動揺した。桜庭から聞いていたとはいえ、実際に本人の口から聞くとどうしていいかわからなかった。
「え、、と、ありがとう。」
「え、うん、陽は?陽はうちのこと女として好き?」
玲奈はすごい勇気を振り絞ったのだろう。震えているようにみえた。
「正直、わからない。玲奈のことは好きだ。でも恋愛感情なのかわからないんだ。」
そう言った自分が情けなかった。我は男なのに、女の玲奈にこんなに頑張らせて自分はわからないなんて。
「そっか。。でも嬉しい。好きっていってくれた。」
頑張って笑いながら答えた玲奈に余計、悔しさを感じた。自分の答えがあいまいすぎる。
玲奈のことは好きなんだ。何も間違っていないはずだ。
「玲奈!」
「なに??」
我は覚悟を決めた。
「僕と付き合ってくれ。彼女になってくれ。」
我は玲奈をまっすぐ見つめていった。
「え、陽は私のことちゃんと好きなの?」
「恋愛感情なのかはやっぱりわからない。でも好きなことには変わりないんだ。玲奈は僕にとっては大きい存在なんだ。こんなんだけど付き合ってくれないかな?」
玲奈の目に溜まっていた涙が流れ落ち、笑顔を見せた。
「本当に嬉しい。大好きです。よろしくお願いします。」
ドキッとした。玲奈がかわいく見えた。周囲の人たちからは強い女性に見られている玲奈だが、このとき、我には玲奈が弱々しく、守ってやらなければならない存在に見えた。
我は手で玲奈の涙をふいた。玲奈のことを恋愛対象として好きになれると思った。
「今日はもう帰ろっか。」
我はそういって玲奈の顔を下から覗きこんだ。そのときだ。玲奈が我の顔を手で持ち上げた。そして玲奈が顔を近づけてきて、唇同士が触れた。
はじめてのキスだった。。