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神愛  作者: 近野万智
10/10

玲奈

遅れました。すみません。。

玲奈の突然の告白に我は動揺した。桜庭から聞いていたとはいえ、実際に本人の口から聞くとどうしていいかわからなかった。

「え、、と、ありがとう。」

「え、うん、陽は?陽はうちのこと女として好き?」

玲奈はすごい勇気を振り絞ったのだろう。震えているようにみえた。

「正直、わからない。玲奈のことは好きだ。でも恋愛感情なのかわからないんだ。」

そう言った自分が情けなかった。我は男なのに、女の玲奈にこんなに頑張らせて自分はわからないなんて。

「そっか。。でも嬉しい。好きっていってくれた。」

頑張って笑いながら答えた玲奈に余計、悔しさを感じた。自分の答えがあいまいすぎる。

玲奈のことは好きなんだ。何も間違っていないはずだ。

「玲奈!」

「なに??」

我は覚悟を決めた。

「僕と付き合ってくれ。彼女になってくれ。」

我は玲奈をまっすぐ見つめていった。

「え、陽は私のことちゃんと好きなの?」

「恋愛感情なのかはやっぱりわからない。でも好きなことには変わりないんだ。玲奈は僕にとっては大きい存在なんだ。こんなんだけど付き合ってくれないかな?」

玲奈の目に溜まっていた涙が流れ落ち、笑顔を見せた。

「本当に嬉しい。大好きです。よろしくお願いします。」

ドキッとした。玲奈がかわいく見えた。周囲の人たちからは強い女性に見られている玲奈だが、このとき、我には玲奈が弱々しく、守ってやらなければならない存在に見えた。

我は手で玲奈の涙をふいた。玲奈のことを恋愛対象として好きになれると思った。

「今日はもう帰ろっか。」

我はそういって玲奈の顔を下から覗きこんだ。そのときだ。玲奈が我の顔を手で持ち上げた。そして玲奈が顔を近づけてきて、唇同士が触れた。

はじめてのキスだった。。

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