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短いですが、キリが良いので
「いい加減になさいませ」
頬に手を当てて母を見上げたリシュ
「…お母様?」
掠れた声で呟く
母様は娘を見下すように見つめる
「えぇ リシュアム カリムの母ですがそんなこともわからないのですか?」
よくわからない様子のリシュに畳み掛けるように話し出した母様は怒りのオーラを撒き散らす
「いつまで 不幸そうに1人の世界に浸ってるつもりですか!お医者さまは病では無いとおっしゃていますよ
身体が辛いのは食べない貴女の驕りです。
父様 もアル様も 兄弟達も 家中の者が貴女の為に色々してくれているのに礼も示さず それだけで飽き足らず 無駄にさえしているのですよ
貴女が無駄にしているのは領民たちの血肉ですよ
よく聞きなさい‼︎
貴女は
カリム公爵 第一子女 リシュアムです
そうでしょう?
なのに…
誰の記憶に怯え今をないがしろにしているのです?」
リシュアムは母様をただ見つめかえしていた