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あの日



妹の異変に真っ先にかけつけた兄は何も映さない瞳に背筋が凍る恐怖を覚えた


これがリシュ⁇


好奇心旺盛でキラキラした光の中でいつも楽しいことを探している

すぐムスッと膨らませる柔らかい頬には幸せしかつまってないのだろうかとつつきたくなる

家族の笑顔の中心にいつもいるあの子なのか?



見開かれ空を見上げた目は涙に濡れ

口から漏れる言葉は聞きなれた言葉でも異国の言葉でもない




遅れてかけつけた家令や家族も

きっと同じ怖さを覚えたのだろう


誰も口を聞けない沈黙


それから高熱が続き暫く意識を失いつづけ


再び目を開けたのは3日たった朝だった


リシュは熱はどうにか下がったが

虚ろな表情で話すこともしない


食は細れ 匙で与える水分だけを少し含むだけ


やっと命を繋いでるだけのリシュの危なさが家中を沈ませていく


そんな日が続いたある日


部屋に響いた破裂音


母様がリシュの頬を叩いた



「いい加減になさいませ」


家令のジリフがあんなに目を見開いたのは初めてみたよと

後に弟が笑っていたらしい


そして久しぶりに

リシュの目が光をさす


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