逸話:三人の恋敵
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「・・・・・・・・・・・」執務をこなしている妾の隣で琴の音色が聞こえる。
決して上手いとは言えないが、練習を重ねれば上手くなる音色じゃ。
くっ、執務をしている妾の隣でやるとは嫌がらせか?
そんな事を思っていると、音色が止んだ。
・・・・・・・やっと終わりか。
「そうそう。二人共、覚えが早くて助かるわ」机に置かれた玉露を飲む妾の隣で楽しそうに笑う元女帝で妾の母上。
赤を主体にした十二単衣を着た母上は見た目、二十代前半の宮廷女中と言った所か?
「そ、そんなっ、御前様の教えが、上手いからですよ」母上に恐縮したように消え入りそうな声で言う二人の姉妹。
姉は落ち着いた青色を主体の十二単衣に身を包み、妹の方は緑と黄色を主体の十二単衣を着ていて、中々の絵になっていた。
この二人の姉妹の名を水の方と葛の葉の方と言う。本名、水藻、お葛。
元料亭の主人と従業員だったが今は、妾の愛する夫である飛天の側室。
ちなみに母上も那須の屋敷を引き払い妖狐の里へ引っ越して来て飛天の側室に納まっている。
この二人と自分を側室にするように飛天を誑かしたのも母上。
我が母ながら、憎たらしい恋敵。
あの紅葉祭から一月が経った。
現在、二人は母上が手習いを教えている真っ最中。
そして妾と三人の夫となった飛天はというと、妾の目の前で母上の膝で昼寝をしていた。
くっ、心地良さそうに眠りおって・・・・・・・・・・・・・・
妾が膝枕をしてやろうとしたら嫌がったくせに、母上には自分から
「・・・・・玉藻、膝枕してくれ(はぁと)」
などと、甘えた素振りをする。
何故じゃ?!母上の膝枕で眠る飛天に問い詰めると
「年上の余裕よ♪」
母上に返されてしまい何も言えなかった。
くっ、おのれ!母上!!
「どうしたの?月黄泉?手が震えてるけど?」飛天の前髪を白い指で撫でながら母上が尋ねてきた。
分かっていながら、聞いてくるなんて・・・・・・・・・・・・・・我が母ながら心底、憎いと想わずには入られない。
妾の愛する飛天を奪ったにも係わらず、更に自分を含め二人の側室を送り込んで来るなどと舐めた真似をしおって・・・・・・・・・・・
「・・・・・月黄泉」不意に眠っていた飛天が妾の名を呼んだ。
寝言で妾の名を呼ぶとは、一体どんな夢を見ているのやら?
「寝言で貴方の名を呼ぶなんて、妬けるわね」母上が少し羨ましそうに言った。
「母上達と違って、伊達に夫婦をしていた訳ではありません」勝ち誇ったように笑う。
ふふふふふ、寝言で妾の名を呼ぶとは、可愛い奴じゃ・・・・・・・・・・・
「それなら私や水藻ちゃんやお葛ちゃんだって同じよ」
しかし、直ぐに言い返された。それも聞きたくない言葉を・・・・・・・・・・・・・
そう、母上は人間だった頃の飛天を二人の側室は、浪人の飛天を知っている。
妾の知らない飛天を二人は知っている。
「ふふふふ、妬いてるわね」無意識に掴んでいた湯飲みに力が篭っているのを見て母上が小さく笑った。
「そう、貴方が知らない飛天を私達は知っているわ」
悔しい。飛天は妾の夫であるのに・・・・・・・・・・・・・・
「悔しい?」
嘲笑う笑みを浮かべながら母上は妾を見た。
「・・・・・・・・・・・」唇を噛み母上を睨む。
「まぁ、まぁ、喧嘩はしないで」二人が必死の形相で止めに入った。
「・・・・今日は二人に免じて止めにしましょう」母上が身を引き妾も身を引いた。
「zzzzzzz」そんな事を知らずに飛天は昼寝をしていた。
くっ、幸せそうに眠りおって!!!!
」
今度は出来るだけ早く更新するよう努力します!?