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 倉岳拍子は更新の具合から見てだいたい8時から11時の間パソコンに向かっていると思われる。長期連載している「霊能力者姫宮魅智〜赤神村」は毎週月曜から金曜午後7時に更新されているが、これは前日に掲載予約しているものと思われる。更新の速さからほぼ毎日パソコンで執筆作業していると思われ、まず「小説家になろう」のマイページを開くだろうから、……現在8時20分……、これからパソコンに向かってくれればメッセージの到着に気づくはずだ。

 8時30分。浩樹はじりじりしながら倉岳拍子の返信を待った。その間に「真犯人」の正体を今一度考えてみたが、思いつくのはろくでもない子どもっぽいものばっかりだった。

 8時35分、倉岳拍子から返信が来た。


▼倉岳拍子

件名:今晩は。

▽今晩は。何か緊急の用だそうですが、なんでしょう?


 浩樹は、しまった、待っている間に詳しい事情を書いたメッセージを送っておけばよかった、と後悔しながら急いで次のメッセージを打った。


▼リュウ・ライター

件名:無題

▽「真・無形人間完結編」を書いたのは僕の友人です。消去されて、友人は自分も「真犯人」に殺されると本気で怯えています。彼を救うために倉岳さんが「完結編」を今すぐ書いて更新してくれませんか?


 浩樹は、そうだ、倉岳本人に書かせればいいじゃないか?、と考えてそう送った。


▼倉岳拍子

件名:無題

▽わたしは嫌です。殺されたくありません。ですが……

 あなたの友人とは「ディープ・レッド」さんでしょうか?


 やっぱり完結編作者がディープ・レッドであるのはお見通しだ。


▼リュウ・ライター

▽そうです。彼は僕のクラスメートで、僕の唯一の親友です。彼は本気で怯えています。どうか助けてください。お願いします。


▼倉岳拍子

▽残念ながら、わたしの調べたところでは完結編作者たちが「真犯人」に殺害されたのは事実のようです。わたしは自分の短編作品でこれ以上の被害者が出ないようにメッセージを送ったつもりでしたが、このようなことになり残念です。ディープ・レッドさんの素晴らしい完結編を読んでこの「正解」ならばと期待したのですが……。

ディープ・レッドさんは誰かが次の完結編を書けば自分は助かると考えているのですか?


▼リュウ・ライター

▽そうです。作者たちはただ書いたから殺されたのではなく、正体を否定されて「削除」されたから殺されたのだと考えています。


▼倉岳拍子

▽なるほど。さすが鋭い読みです。

 では、提案です。

 わたしは自分で完結編を書く気はありません。わたしは実はひどく臆病な人間で、現実の危険は極力避けたいのです。

 あなたが危険に立ち向かい、友人を救う覚悟があるなら、

 わたしの作成した「メモ」をあなたに差し上げます。

 メモはしょせんメモですから、あなたの文章で作品に仕上げ、あなたの作品として公開してください。

 よろしいですか?


▼リュウ・ライター

▽了解しました。よろしくお願いします。



 しばらくして、倉岳拍子から送られてきた「メモ」=倉岳拍子版「無形人間」完結編の概容は、次のようなものだった。

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