これこそ!モブのやられ方!
第二話!皆さんが読みやすいように改良したつもりです。今回も温かい目で読んでくれたらなと思います。
この異世界に来てから30分がたった。この少ない時間で分かったことがある。それは、
「この世界の文字かさっぱりわからん!」
これに尽きる。
「普通異世界転生や召喚時にはこの世界の文字が読めるような能力を自動的にもらうのが定石でしょうが!!」
またしても大声でこの異世界に文句を言っている時、
男1「おい、そこのガキ。見ねえ顔だな?」
男2「ほんとだ!ほんとだ!」
突如ガラの悪い二人組が現れた。よく周りと見るどうやら、この異世界について愚痴を言うのに夢中になっているあまりに、大通りから外れた路地裏に迷い込んでしまったようだ。
「このシチュエーションは!?……………できる、俺のやりたかったモブの行動が!」
1人でぶつぶつ喋る出した俺である。
男1「おい!聞いてんのか!何一人でぶつぶつ喋ってんだ?!」
男2「舐めてんのか!?おい!」
怒り出した二人組が俺に近寄る。
(ここだ!)
「すいません!すいません!お二人の癪に触るようなことをしましたでしょうか?」
俺急に声と態度を弱々しくした。
すると二人組が俺の態度の分かり具合に対して
男1「なんだこいつ?急によわよしくなったな。」
男2「多分、俺たちのことビビってるだろう。」
男1「なら、話が早え。わかるだろうガキ?身包み置いてけ。」
案の定俺が予想していたシチュエーションだった。
「はい!わかりました!わかりました!置いていきます!どうか命だけは!」
俺はさらに弱腰になって2人組の要求を飲む。
男2「ものわかりがいいな、兄ちゃん。」
二人組が調子に乗る。
「これで全部です。」
俺は着ている服を脱ぎパンイチになった。寒い。路地裏の狭い空間に風が吹いてく
る。
男1「なんだよ、あんまり大したもん持ってねえじゃねえか。…………ん?これは?」
二人組の1人が俺の着ていたズボンのポケットから何かのカードを取り出す。
(それは!某有名アニメのレアカード!しまった!ズボンのポケットに入れっぱなしだったんだ!)
俺は少し焦った。
(まずいまずい!あれは俺の宝物だ!どうにかして取り返さないと!)
心中で決心して、
「あの!そのカードは無価値なものなので、俺に返してください。あとで捨てておくので(汗)。」
男1「……あ?なんだよ。お前になんかに返すものなんかねえよ!」
1人が強く怒鳴る。
男2「そうだそうだ!ガキのくせして生意気だぞ!ガシ!」
もう1人が俺の髪を掴む。
「や………やめてください!」
俺は演技ながら必死に抵抗するふりをする。
だが流石に俺も我慢の限界になってきた。このままモブとして貫きたかったが、俺の宝物を取られているとなると我慢ができない。覚悟しろよ………このクソやろう!
「やめ………ろ………。」
男2「なんだ?もいっぺん行ってみろ!」
「やめろって言ってんだろうが!このクソどもが!ボゴッ!」
俺は二人組のうちの1人の頬を強く殴った。
男2「ガバ!」
男1「てめえ!よくも!」
もう1人のあと子が襲いかかってくる。
「かかってこいや!おらー!」
俺は、通信教育で三年間鍛えた空手の実力を存分に発揮した。結果は……………
男1「なんだこのガキ?クソほど弱えぞ?」
男2「ああ、なんかさっきまで威勢張ってたのがバカらしくなるほどに弱いな。」
「グフッ。もう勘弁し………て。ガクッ。」
俺は気絶した。どうやら通信教育で三年間鍛えた空手の実力はこの世界じゃ通用しないらしい。まあそれでも、なんとかモブらしいやられ方ができたからよしとするか!そうだなー、今度は通信教育五年間だな。そう強く思い俺は意識が途切れた。
今回はモブとしてのやられ方を書きました。結構納得のいくのが書けました。けどやっぱガラの悪いやつに立ち向かうのはモブなのかなってちょっと違和感がありますが、まあよしとします。
さて次は異世界ならあるあるの美少女を登場させたいと思っています。楽しみに!