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第一章5  『狩り』

 台風のように俺の頭の中をぐちゃぐちゃにして、爽快に消えて行ったティア。まぁ台風一過みたいに、俺の頭の中は晴れていないのだが……。


 しかし、全てはバグに違いない。俺のキャラクターさえ、完璧に消えてしまったんだ。アルカディアに何かしら異変が起こっているのに違いない――そう俺は言い聞かせ疑問を閉じた。


 ――――先ずはサラを探す。


 その為にはレベル上げが優先だな。レベル30になれば惑星移動も可能になる。ファンタジー路線の星、名はアース。科学がとても進んだ星、名はシルス。この二つの惑星でサラを探さなければならない。


 シルスにいる可能性も視野に入れると、最低、レベル30にはしておきたい。その為にレベル上げが必須だ。


 それにしても、武器以外の者は初心者だな全く。所持金は50000G、アイテムはポーション10個、他の装備アイテムはショートソードにロッドだけ。武器は完璧。他の装備も最低でもレアは以上は欲しい。


 アイテムも、もちろん必要だな。回復アイテムのポーションはHPを50回復させるアイテム。俺のHPは3894ある。


 スキル、マジックバレットをもし撃った際、十分の一のMPが消費される。MPが無くなった後はHPで補填される。それを補うには、回復アイテムはある程度、やはり必要だ。まぁ後は街にこまめに入るかだな。


 アルカディアでHP、MPを回復させる方法はアイテム、スキル以外にも方法がある。非戦闘区域に入り自動回復させる。もしくは教会でお金を払い、全回復させるかである。


「とりあえずは、狩りだな!」


 俺はそのまま真っ直ぐにアスラル共和国を出て、直ぐ近くの初心者向け狩場のリーマン草原へと向かった。



 ――――――リーマン草原。



 優しい風が通るリーマン草原は初心者の狩場だ。出現するモンスターはリーフとクルルである。リーフは白菜型のモンスターでクルルはトマト型のモンスタだ。リーフとクルルの体長は大体スイカより一回りくらい大きい。


 先ず見つけたのは、クルル、真っ赤なトマト型のモンスターだ。


 ===============

 N:クルル LV:2

 ===============


 俺はアイテムボックスからブラッド漆黒を取り出し構えた。周囲には誰もいない。俺はクルルに銃口を向け、引き金を引いた。



 ――ドパンッ!



 燃焼粉の乾いた破裂音が響く。一瞬でクルルが消えた。


 攻撃速度がかなり早い――しかも敵に届くスピードが異常。レーザー銃と違って通常攻撃でもMPを消費ないのか。俺は口元が自然とニヤリとなっていた。


 ――――これなら行ける。


 アルカディアのレベリングは個人によって大きく違う。成長が早い人、ものすごく遅い人、個々に差があり、リアルと同じである。更に上位職になる程、もちろんレベルは上がりにくくなる。


 誰もが一緒なのは、レベルが上がるごとのSP、所謂、ステータスポイントである。レベルが上がる事に25から最大50までが付与される。貰えるSPに関しては完全にランダムである。


 人生と同じでやり直しが効かない、それがワクワクして楽しい。その分、SPを振るのが慎重になる人も多い。


 直ぐに出現する弱小モンスター。五体のクルルが出現される。俺は先程より少し距離をとる。次は射程距離の確認だ――――俺は漆黒の銃から弾丸を放った。


 ――ドパンッ!


 一体のクルルが一撃で溶ける。俺はその後、四体のクルルも瞬殺した。やはり、ガンナーの通常攻撃はAGIに比例するのか。通常攻撃でディレイが全く感じられない。


 AGI:移動速度と攻撃速度と回避に影響。



 ===============

 150G獲得しました。

 トマト×2獲得しました。

 ===============



 ===============

 トマト<コモン>

 アイテム説明:ありふれたトマト。

 ===============



 もう、アイテムドロップか早いな。


 LUKも極振りしてある分、アイテムとゴールドが多く落ちる。アイテムとゴールドに関しては100%落ちる訳ではない。これは完璧にLUKに縛られる。


 LUK:ドロップ率などに影響。


 俺はその後、モンスターを狩りまくった。しかしモンスターを倒しても一向にレベルが上がる気配がしない。通常ならレベルは一つくらいは上がっていてもおかしくないはずだが。


 とりあえず次はスキルの確認だ。俺はクルルの群れに放った。


「マジックバレット!!」


 ===============

 MP:8778/9753

 ===============



 ──キュウィイインドパンッ!



 凄まじい音を轟かせながら銀色の一条の閃光が放たれた。超速の弾丸は一直線し、直線上にある全てを屠っていった。


「これは……レールガンだ。草原が消えてる……」


 ===============

 トマト×15獲得しました。

 白菜25×獲得しました。

 ふかふかな毛並み×7獲得しました。

 ===============


 瞳で捉えていないモンスターのアイテムのドロップが、通知されている。


 ===============

 白菜<コモン>

 アイテム説明:ありふれた白菜。

 ===============


 ===============

 ふかふかな毛並み<コモン>

 アイテム説明:ウルフの毛皮。安価だが暖かく丈夫で軽い。

 ===============


 俺はアイテムボックスを確認した。これは……どこまでの範囲のモンスターが倒されたんだ。


 草原などはエリアは自動修復されるが、このマジックバレットは危険だ。俺は元賢者でトップランカーを多く見たが、こんな威力は見た事がない。MP、9753ある。俺の十分の一を消費して放たれるスキルがこの威力か――


 自然と笑みが零れた。何にも縛られていない、今だからこそ感じられた無垢の笑みであった。


「ふふふっ、これなら意外とサラを早く探せるもしれないな。だが、一向にレベルは上がらない。レジェンダリージョブはやはり上がりにくいのか? まぁとりあえずギルドに向かうか」


 俺は最低限、現在の力を理解したのであった。



 ===============

 PN:ライト<人族(ヒューマン)

 LV:1 JOB:ガンナー

 HP:3894/3894

 MP:8778/9753

 STR:53

 INT:999

 VIT:456

 AGI:999

 DEX:75

 CRT:125

 LUK:999

 パッシブスキル:限界突破、神のサイコロ、異常耐性<SSS>

 スキル:マジックバレット

 SP:50


 <装備>

 左手:ブラッド漆黒

 右手:――

 頭:冒険者の帽子

 体:冒険者の服

 足:冒険者の靴

 装飾品:――

 ===============



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― 新着の感想 ―
[気になる点] あれれ? 主人公からはエレナ表記なのに、フレ登録ではティア? これは何かの伏線でしょうな。 [一言] ゲームっぽさを演出する為の表記が秀逸ですね。 自分もゲーマーなんでこういう拘りは…
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