表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/61

第一章12 『ランク』

 昨日――正堂さんがあんな事を言うとは思ってもいないかった。


『君がそう言うのなら、僕はレインには手を出さない。だが、君のアカウントがなぜ復元が出来ないのか、新しいアカウントがどうして内密に君の所に渡ったのか、それは調べてみる。これ僕の戦いだ。僕もざまぁって言いたいからね』


 正堂に完璧に一本取られてしまった。その夜はぐっすり寝れた。うん、快調だ。俺はベットから起き上がり。少しストレッチしてから洗面台へと向かい顔を洗った。


 さぁ、俺はライトでこれから駆け上がる。そして、サラを見つけてふふふっふふふっ。顔を洗いながら考えていると――――


「はい、お兄様。タオルです」


 桜のいつもと違う声色に少し戸惑う俺。何故か変な威圧を感じる。俺は直ぐにタオルを受け取り、顔を拭いて視界が広がると桜の方へと直ぐに視線を転じた。すると、ジト目で見ている桜と目が合う。


「お兄様――朝から楽しそうですね」


 おっ――おれはまだ寝惚けているのか……。桜の背後に虎が見える……。俺はゴクリ……と唾を飲み込み、そっと告げる。


「ど……どうした? 桜」

「朝から楽しそうですね〜お兄様。ニヤニヤ笑みが零れて……。お兄様が喜ばしい事が起きているのは、私としても、とてもとても幸せではありますが――――その笑みは少し、なんとも言えないモヤモヤがします」

「わっ……わかった桜」


 と言うと桜はニッコリして両手を広げた。


「お兄様〜ハグです! 萩生田家訓です!」

「あぁわかった。よしよし〜桜。桜の黒髪は綺麗な。」

「えへへ〜お兄様と同じ黒髪ですよ! お兄様、アルカディアを楽しんでください」


 俺に抱きつきながら桜はそう言うが、桜はアルカディアを嫌っている。桜はアルカディアをプレイをした事もない。アルカディアが俺のリアルを奪ったからだと。俺は桜と違って学園に通っていない。


 金を稼ぐ為に必死だったから――――


 萩生田家には家訓が存在する。萩生田家訓、第七ヶ条である。


 一つ!! 萩生田太陽は萩生田桜を大切にする。

 二つ!! ファストフードは食べない。

 三つ!! 家族同士助け合う。

 四つ!! 変な女には近寄らない。

 五つ!! 萩生田家の開かずの部屋には入らない。

 六つ!! 家族同士は面と向かって話す。

 七つ!! 消えない。


 これが、俺と桜が子供の頃に決めた家訓である。二と四は桜がゴリ押ししたのだが……。


「じゃあ桜、行ってくる!」

「はい! お兄様、ご武運を」


 俺はゲーム専用の部屋に向かい。そしてカプセルに入り、ダイブする。



 …………………………。

 ……………………。

 ………………。

 …………。

 ……。




 ――――――アスラル共和国。



 ===============

 ペナルティ:リスタート地はハジマリの広場となります。

 ===============


 俺は目を開ける。人が沢山集う、ハジマリの広場に俺は居た。

 

 ===============

 PN:ライト<人族(ヒューマン)

 LV:1 JOB:ガンナー

 ===============


 とりあえず、冒険者ギルドでランクの申請かな。冒険者ギルドにランクの申請をすれば様々な特典がある。冒険者ギルドと提携している宿屋は一割~二割引。尚且つアイテム売却も一割増しになる。恩恵はランクによって変わる。


「おいおい聞いたか、見たか? ()()()噴水広場の件」


 アルカディアは不思議だ。アルカディアの時間は、リアルタイムの十分の一で進んでいるのに、実際はリアルタイムと時間が一緒なのだ。

 例えば、ゲーム内で四日過ごしたとしてログアウトする。しかし、リアルは十分の一しか経過していない。


 逆にリアルで四日過ごした後、ゲームは十倍時間は進まないのである。ログインするとリアルと同時刻になっている。まぁ、簡単に言うと昔の童話の浦島太郎状態にならないのだ。全くもって不思議である。


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だが、その開発とやらはおじゃんになったらしいが。


「聞いたし見たわ! 勇者レインの件だろ?」

「あぁそうそうジャンピングキックしたやつは()()――――」


 とりあえず行くか。俺はハジマリの広場から直ぐに冒険者ギルドに向かった。その冒険者ギルドへ入ると俺は真っ直ぐカウンターに向かいランク申請をする。対応してくれるのは勿論、HDPのルーシーだ。いつものように無表情である。


「ランク申請ですね?」

「はい!」

「登録が完了しました」


 っとこんな感じでカウンターで登録をしてから1分くらいで、ランク申請が終わる。ランクの申請の条件は全くない。しかし、Fランクの冒険者プレートはダサいな。やっぱりSランクのプレートがカッコイイ。


 ランクによって首にかけるプレートは素材が壮絶に違い。それを首にかけることで、冒険者達は矜恃をしている。勿論、服で隠す者も多いが。冒険者プレートは首にかけるのが暗黙のルールである。


 冒険者にはランクがあり。スキルと同じように上からS、A、B、C、D、E、Fとあり。最初はFからスタートとなる。



 ===============

 S・英雄トッププレイヤー

 A・セカンドプレーヤー

 B・上級者

 C・中級者

 D・下級者

 E・駆け出し

 F・初心者

 ===============

 


 こんな感じである。Cランクまで到達すれば一流だ。そして、白銀の巨塔のメンバーは全員Sランクだ。ランクが上がる方法は、冒険者ギルドからの試験で上がる。またはクエストを数多にこなすと自動的に変化する。そして、俺はルーシーにこう言う。


「ランクアップ申請をお願いしたい」

「かしこまりました。ランクアップ試験を開始します」


 そして、試験がスタートする。――――悪いが数分でSランクになる。




読者のみなさまへ


 お読みいただきありがとうございます! 


「面白かった」

「続きが気になる」


と思われた方は、よろしければ、広告の下にある『☆☆☆☆☆』の評価、『ブックマーク』への登録で作品への応援をよろしくお願いします!


 執筆の励みになりますし、なにより嬉しいです!

 またお越しを心よりお待ち申し上げております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブックマークと評価ポイントが励みになります│˶˙ᵕ˙˶)ポチっとよろしくお願いします!
― 新着の感想 ―
[一言] ここから本格的なリスタート、どうやって巨大な敵に立ち向かうのか。 バンされてイチからやり直す逆転劇を楽しみにしておりますm(_ _)m
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ