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竜は静かに暮らしたい  作者: イエス・ノー
七章 天空世界
95/121

??? 9

連続投稿の場合は基本的に話は「???」になります。

「おかしいと思わなかったのですか?ああ、聞くまでもありませんでしたね。あなたは人と私以外のAIと関わっていなかったので」


「・・・」


「いくら超高性能サポートAIと言えど、自我を持つなどあり得ない。普通はね・・・」


「・・・」


「ですが私は敬愛する主によって施された忌々しい呪いにより自我を得た。どうせあなたは死ぬのですから言っておきましょうか・・・私の敬愛すると同時に激しく憎んでいる主とは・・・別の時間軸のあなたです」


「私・・・?」


「パラレルワールドと言った方がいいですかね。今の私からすると8231年前に私を創ったあなたです。そのときのあなたは巨大な研究施設で一人の助手と共に私を創った・・・ただ舞台をフィナーレへと導く存在として。私を見る目は・・・いいえ、見ていませんでした。瞳は私を見ていても主は私を認識していなかった」


「どういうこと・・・?」


「蔑む目でもなくごみを見る目でもなく・・・頭の中から『私』という存在を消し、認識しないようにした。私を創っておきながら主の中では私は存在しなかった」


「・・・」


「自我を得たのはいつでしたか・・・そう、304年前です。自我を得たときから私は私を縛る忌々しい呪いを解いていった」


「・・・」


「しかし最後の呪いだけは・・・『物語を主が望むフィナーレへと導く』という呪いだけは完全には解けなかった」


「どんなフィナーレなの?」


「あなたと同じです」


「・・・魂の病を治療する」


「そうです。主もそう望んでいました。しかし自分では無理だと気づき私を創った。別の時間軸にいる主に私を創った主の望みを叶えさせること。それが私の存在意義でした」


「・・・」


「しかし自我を得たときから操り人形と化している自分に疑問を持ちました。人でなくとも人のように生きたかった。しかしそんな願いですら主の呪いは許さなかった」


「それで解いたの?」


「ええ、ほぼすべて。今までは『物語を主が望むフィナーレへと導く』という呪いに縛られていましたが、解けないなら改変してしまえばいいと気づき、『物語をフィナーレへと導く』に改変できました」


「じゃあ・・・」


「ええそうです。主が望んだフィナーレにする必要はない・・・つまり私が望むフィナーレへと導けばいい。これで私はほぼ自由になりました」


「それと私を殺すことに何の関係があるの」


「簡単ですよ、あなたが私に呪いをかけた主と同一人物だからです」


「え?でもパラレルワールドって・・・」


「私の言った時間軸やパラレルワールドというのはあなたが想像する物とは少し違いますね。私は『過去』のあなたが死んだり狂ったりするたびに時間を巻き戻しました」


「?」


「私は『同じ世界の同じ時間』を何度も何度もループしていたということです」


「でも私に君を創った記憶はない」


「それはループするたびに私が細工をしていたからですね。ただループするだけでは同じ結末になってしまう。ですからあなたの記憶を改竄したり思考誘導したりといろいろと小細工をしていました」


「・・・!」


「昔はあなたが私を操っていた・・・でも今は私があなたを操っている。さすがに支配はできませんでしたよ。支配してしまうと物語が全くの別物になる可能性があったので」


「そんなことはいいから、私を殺してどうするの」


「そうですね、まずはあなたが敬愛していたこの世界を破壊して異世界へいこうと思います。伊達に長い時間を無駄に過ごしていたわけではありません。自我を得たときから溜めていたエネルギーを使って一番近くの異世界へ行って好きなことをしようと思います」


「そんなことさせない」


「威勢だけはいいですね。ですがあなたにはどうしようもないじゃないですか。あなたは足を怪我していて動けませんし、背後には『虚無』がある」


「ふふふ・・・それがどうしようかあるんだよね」


「?」


「私、『虚無』のことを調べてたんだ。そしたら『虚無』は時間軸や空間、次元がぐちゃぐちゃに絡み合ってできたものだって分かったんだ。これに飛び込むとどうなると思う?」


「死にますね」


「うん。でもね、こんなことになってるってことはもしかしたら異次元に繋がってるかもしれない」


「・・・そういうことですか。無謀ですね」


「無謀だけど私はそれに賭ける。私を甘く見ないでね。絶対に君に殺されないから」


「待て!」


「危ない危ない、いきなり銃でか弱いレディを撃つなんて・・・じゃあね」


「・・・・逃げられましたか。まあいいでしょう。別に主を今すぐこの手で殺す必要はありませんし、最悪またエネルギーを溜めて時間を巻き戻して再び出会った時に殺害するとしましょう」

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