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竜は静かに暮らしたい  作者: イエス・ノー
二章 予兆
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戦争終結と王

この話を執筆中、完成しかけていた内容がいきなりすべて消えました(´・ω・`)

バックアップもなくなっており、しばらく呆然と真っ白になった原稿を見つめていました。


そのせいで自棄になり、消える前の話より適当になっています(-_-;)

十分に頭を冷やしたのでテントに戻り、まだ気絶している皇帝を見ながらリリアに尋ねる。


「これからどうする?」


「魔法契約書で契約します」


そう言って取り出したのは文字と魔法陣が書かれている羊皮紙のようなものとナイフだ。


紙を見てみると、


『ラヴィル帝国はモルーガ・ビツァト・フィセルダード王国に無条件降伏する』

『ラヴィル帝国は領土の一部をモルーガ・ビツァト・フィセルダード王国に献上し、献上したは領土はすべてモルーガ・ビツァト・フィセルダード王国が管理する』

『ラヴィル帝国は植民地をすべて放棄し、植民地の独立を認める』

『ラヴィル帝国はモルーガ・ビツァト・フィセルダード王国に賠償金120億ゼルを現金で三ヶ月以内に払う。払えない場合、さらに領土の一部を献上する』

『ラヴィル帝国はモルーガ・ビツァト・フィセルダード王国に報復行為を一切行わない』

『ラヴィル帝国は侵略戦争をしない』


と書かれていた。

厳しいのか分からないが、戦争に関しては素人なので口を挟まないでおく。


リリアはナイフで自分の左手の人差し指を傷つけて魔法陣に血を垂らし、皇帝にも同じことをする。


すると紙が輝きはじめ、しばらくすると光の粒子になって消えてしまった。


「これで戦争に勝利したことになります」


「気絶している皇帝の許可も得ず勝手に契約するとは・・・」


「起きてても『余が敗北など認めるか!余は神であるぞ!』とか言うと思いますよ」


「・・・そうだな」


うるさい皇帝は黙らせておこう。


皇帝はもう用済みなので敵軍の兵士に引き渡し、王国軍は凱旋する。


帰る途中、リリアにこんなことを言われた。


「竜様、『竜汞草』の採取許可をもらってもいいですか?」


「なんだそれは」


「白く輝くと言われている花のことです」


あれか。


「どうするつもりだ?」


「色々なことに使います。安心してください、悪用はしませんし、一週間ほどで分かります」


「分かった。ただ、あれは我が持っていく。こちらもいろいろとあるのでな」


「分かりました」


竜汞草って、私の厠に生えているあれか。

なぜか厠にだけ生えて淡く輝いていて奇妙に思っていたが、竜汞草というのか。


それより、いったい何に使うつもりだ?

私が持っていくのは自分の厠に誰かが入ってくるのが嫌だったからだが、厠に生えるような草をどうするのだろう。


一週間ほどで分かるらしいが、気になるな。















-------------------------------------------------------------------------------















一週間と少し経ったある日。


私は城の王の間にいた。


王は白い長い髭の老人で、「貴様を処刑する!」とでも言っていそうな鋭い眼光でこちらを見ていた。

私は跪いておらず、頭も下げていない。

王の間にはかなりの緊張感が張り詰めている。


こうなった原因は今私が言った「我はどこの国にも属していないし人間でもない。我にとって人間は人間だ。だから相手が王だろうが我の態度は変わらない」と言ったためだ。


もちろんふざけている。私の言ったとんでもない暴論をどう受け止めるのかを確かめたかっただけだ。


「・・・」


「・・・」


互いに見つめあう。


「・・・・フッ」


王が笑った。


「私を相手にしても全く変わらぬその傲慢な態度。さすがは伝説のヴィッツ・ヴェルナードだ。お主にとって、私もただの矮小な人間ということか」


「・・・その通りだ。人間は人間だ」


「・・・面白い。今までの者はみな私を相手にすると媚び諂っていたが、それは立場上仕方がないことだと思っていた。だがお主はほぼ対等に接してくれる。久しぶりに対等な友ができた気分だ」


鋭かった眼光が懐かしげなものになり、緊張感も少し和らいだ気がする。


「ヴィッツ・ヴェルナードよ。お主には此度の戦争の功績として爵位を」


「いらん」


言い終える前に斬り捨てる。

また王の間に緊張感が張り詰める。


「今は人の姿だが、我の本質は竜だ。爵位をもらっても何の意味もない。爵位を与えると言うのは、功績ではなく我をこの国に縛り付けるためだろう?」


爵位をもらうということはこの国に属することになる。また、爵位をもらうと爵位を与える王の方が立場が上になってしまう。


「我が戦争に参加したのはあくまでも帝国に攻撃されて報復するためだ。王国にはかなり関わっているが、まだ正式に協力関係になったわけでもない」


「・・・・・・・・フッ、フハハハハハハ」


さっきから急に笑い出してばかりだ。


「この一瞬でそこまで見破られてしまったか。さすがは伝説の竜だ。力だけでなく頭も良いようだ。しかしこれほどの存在を手放しにするのは非常にもったいない。どうだろう。我が国と対等な関係として友好条約を結んでもらえないだろうか?」


「・・・・・・・内容による」


落とし穴がなかったり、静かに暮らせるようなものであれば問題ない・


「そうかそうか。これは慎重に検討しなければな。それはそうと、明日は兵士たちも混ぜた宴会だ。お主の持ってきた竜汞草も準備ができておる。条約は宴会の後にするとしよう。今日は王城でゆっくりするがいい。快適だぞ」


「そうさせてもらう」


宴会か。


最後に宴会を催したのはいつだっただろう。

確か私が局長になった時に同僚を誘って催したのが最後だったか。


そうなるとかなり数十年ぶりの宴会だ。


私は宴会を楽しみにしながら私に用意された部屋へ向かった。

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