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竜は静かに暮らしたい  作者: イエス・ノー
二章 予兆
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戦争の始まり

「動きやすさで言えば人間の方がいいな」


私は森で白い武道衣姿で魔物を素手で倒していた。

人間の方がやはり動きやすいし小回りが利く。

攻撃力はかなり落ちるがそれでも十分強い。


だが私は前世で空手などを習っていなかったので、技は見よう見まねで再現している。

魔法の身体強化のおかげでうまくできなくても力で無理矢理なんとかできる。


しかしちゃんと武道を修めた者と闘う場合普通に負けるかもしれない。

武道は基本的に相手に攻撃されるより先に攻撃する、というよりは、相手の攻撃を捌いたりいなしたりして反撃する、というものが多い。


種類によっては同レベルの相手なら弱点を突けば善戦できるかもしれない。


戦争が終わったら、町の道場を探しに行こうか。


そう考えながら私は魔物を魔法を駆使して倒し続けていた。












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(相変わらず魔物は不味い)


今食べている魔物は巨木の魔物だ。

木なら不味くはないだろうと思ったら違った。

びっくりするほどパッサパサで口内の水分が一瞬で奪われる。味もしない。


そんなことより、もうそろそろ三週間だ。

帝国軍が攻めてくるはずなんだが・・・。


あ、見つけた。


かなり遠くだが、軍隊が拠点を造っている。

王国軍もかなり遠くに拠点を造っている。


私のいる位置からなら見えるだろうが、両軍からは敵が見えないはずだが・・・なにかルールでもあるのだろうか。


さて、ここから両軍はどう動くのだろう。

攻撃されるまでは高みの見物とさせてもらおう。


-------------------------


王国軍


「リリア王女、敵軍を使い魔が発見しました」


「距離は?」


「我が拠点より700ルタほどです」(1ルタ=約1㎞)


「そう。竜様と攫い人に注意して」


「ヴィッツ・ヴェルナードですか。どうします?帝国軍の仕業に見えるように攻撃しますか?」


「だめ。それは竜様に対して失礼よ」


「ですが、もしあの竜が攻めてきたら勝ち目はありません!」


「大丈夫。私はそんなことにならないと確信しているわ」


-------------------------


帝国軍


「あの竜の捕獲に失敗しただと!?使えない奴らめ!」


「し、しかし陛下、あの竜は伝説級です。もしあの対竜特化兵が我が軍の者とバレれば」「黙れ!」「ぐあっ!」


全身をキラキラした服に身を包んだ中年の皇帝が家来を斬り捨てた。

服は豪華というわけではなく、美しいものをただ集めただけという感じで、なんとなくアンバランスな印象を受ける。


「皇帝である余に逆らうつもりか?貴様らは黙って余に従えばいいのだ。それすら分からんクズ共め。・・・おい、あの竜が王国軍を攻撃するように仕向けろ。攫い人は王女を気づかれないように攫ってしまえ。気づかれないように攫った奴は王女を好きにして構わん」


「ほ、本当ですか!?」


「ああ、成功させればな」


「感謝いたします、陛下!」


少数の歩兵と黒い笑みを浮かべ、森に紛れる服を着た男たちが散っていった。


-------------------------



(帝国といえばろくでもないことをするのが一般的だが・・・)


まだ両軍に何の動きもなさそうだ。


魔法で探知する方法もあるが、探知する範囲や距離が大きいと精度が一気に落ちるし謎の頭痛に襲われる。頭痛は情報量が多すぎるためだろう。

不意打ちなどがあるかもしれないので、周辺は気配探知をしている。


個人的には王国軍に勝ってほしいが、私の立場的に片一方に肩入れしすぎるのはよくない。

あくまでも攻撃されるまでは中立を貫く。


しかし中立はすぐにできなくなりそうだ。

敵意と緊張を持った気配が近づいてくる。


おそらく不意打ちか何かだろうが、なぜ王国軍のほうから来るのだろう?


疑問に思っていると、矢が飛んできた。

簡単に避ける。


次は炎、水、無属性魔法弾などが飛んできた。明らかに私を攻撃している。


気配があるところに軽い魔法弾を放つ。


「ぎゃ!」


数人の男の声が重なった。


近づくといかにも魔法使いという風貌の男と軽歩兵が死んでいた。

国を表す刺繡が魔法使いにあった。帝国軍のものだ。


騙すなら、王国を表す刺繡でもしておけ。


帝国の者に襲撃されたので私は王国の味方をする。


しかしまだ胸騒ぎがする。


いったい何だ?

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