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竜は静かに暮らしたい  作者: イエス・ノー
一章 王位継承の争い
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姿と住処

ふと耳に波打つ音が聞こえ、目を覚ました。


起き上がろうとしてもうまく起き上がれない。


手が思い通りに動かせない。


・・・あ、そういえば竜に転生したんだった。


それを思い出して翼の先を地面につけてなんとか立ち上がる。


立ち上がるとかなりの高さになった。だいたい六メートルぐらいだろうか。


どうやら私は海辺に倒れていたらしい。

海がそばにあるのでのぞき込んでみる。


・・・。


厳つい。

そしてかなりの威圧感がある。


体の上半分が赤黒い鱗で覆われていて、目は紅く蛇のような縦長の黒い瞳孔。


若いころの息子ならカッコイイと言っていただろうが、私からしたらちょっと怖い。


向きをかえて尻尾も見えるようにする。

三メートルぐらいの長さでまっすぐ伸びており、先端には白い針がついている。

尻尾は自分の意志で自由に動かせるようだ。

頭から尻尾まで大体十五メートルぐらい。


次は人になってみよう。


『魔導を極めし者』のおかげで魔法に関する知識がすべて分かるので簡単に人になれる。


体が紫色の繭のようなもので覆われ、体が縮んでいく。


繭がなくなり現れたのは引き締まった筋肉と赤黒い髪を持ち、二メートルはありそうな美丈夫だ。

全裸だった。


とりあえず着るものを・・・あ、そうだ。

魔法で服を作ろう。


自分の魔力を糸にするイメージで服を作る。

できたのは水色の流水模様の着物一式。


和服が好きなので多少動きづらくとも高い防御力と耐性を誇る服にした。

人のときはこの姿でいいだろう。


確認が終わったので、周辺を探索するついでに住処を探すことにした。


竜になって空へ羽ばたいて地上を見下ろす。

左に海、右にどこまでも続く森林。

それ以外なにもない。


雨風をしのげる住処が欲しいので森の方へ飛ぶことにした。





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かなり速い。


ジェット機を軽く超えるほど速い。


そんな速度でずっと飛んでるのに何も見つからない。


どこをみても森。

あと先ほどから車軸を流すような雨が降り始めた。

いったん休憩しようかと考え始めたとき、地平線に大きな洞穴があるのを見つけた。


竜の視力や聴力はかなりよく、遠く離れたものでもはっきりと見える。


雨をしのぐために飛んでいくことにした。






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洞穴は山の頂上近くにあり、巨大な竜の体が入ってもまだまだスペースがあった。


雨もしのげて快適なのでここを住処にしよう。


飛びっぱなしで疲れたので少し休憩する。


雨が止んだら周辺で狩場と水場がないか探さないと。


のんびり狩りをして暮らす竜生も悪くないかもしれない。

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