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全速力で通学路をかけるものの、生徒の姿はどこにも見当たらず、これはまずいと思いながらも少しの希望を頼りに汗だくになりながらもどうにかチャイムと同時に校門をくぐり抜けた。
そして、ここからが本番。
うちの学校はもし学校に遅れてきたとしても、出席がとられていなければ遅刻にはならない。つまり、教室に担任が居なければいいというわけだ。
ここから全速力で教室に走りこめば、まだ間に合う可能性がある。それならば、話は早い。
走ってはいけないと噂される廊下を息を切らしながら駆け巡り、教室に足を踏み入れると、そこには既に担任が教卓に鎮座している様子が広がっていた。これは紛れもなく遅刻になってしまったのだと察すると同時に、それを受け入れる覚悟をしたのだが、何とも心優しい私の担任は、教室に到着するまでの私の努力を汲み取ってくれたのか、今回だけは見逃してあげると遅刻をとりけしてくれたのだった。有難や、有難や。
さて、そんなこんなで遅刻を免除された私なのだが、その結果に不満をもつ者が約一名。
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