第三話
「・・・で、オマケの話に入りたいんだけど。」
半ば強制的に神から感想を引きだし尚且つ自身でも浸ると言う超絶スーパーナルシスト振りを余すところなく発揮していた宰は、本来なら「こちらが本題だろ!」的な話をオマケにして服の感想を聞いていたのだった。―――真面目に取り合ったら寿命が尽きるよ。
『何だ、他にもまだあるのか?!』
先程からビビリ過ぎな神は遂に声を上擦らせてしまった。そして死亡フラグが立ったと言う感じで宙に浮きながら、器用にもorzをやって見せたのだった。
「・・・・。」
―――宰選手は神投手の変化球を見送ったようです。
『・・・・。』
―――神投手は宰選手の出方を窺っています。
「『・・・・。』」
―――両者にある無言の緊張感を解説している私達にも睨み合いに近い目での意思交換が伝わって来ます。
おぉっと、まず初めに動いたのは宰選手の方だ!
「君には僕が肉体的性別としてどちらに見える?」
『・・・は?』
流石の神投手もその球を打つとはおもわなかったようだ!神投手の緊張感が完璧に切れてしまったようだが、まだまだ踏ん張ることが出来るのか!?
『えー、そうだな。…中世的ではあるが男性に見えると思うが。』
おぉ!これはヒットになるのか?!
「ふむ。ならばこれで行くとするか。」
ヒットが出た!初めて神選手からヒットが出た!!このまま神選手リードで終わるのか?!
そしてそろそろ野球解説調から離れる事が出来るのか?!