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嘘から始まる本当の恋  作者: naomikoryo


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第4話:職場の嵐、雄二を狙う後輩女子登場

翌朝、來未は寝不足だった。


「うーん……なんか、落ち着かない……」


昨日から始まった偽同棲生活。


「雄二だから大丈夫!」なんて余裕ぶっていたものの、いざ家の中に男がいるという状況に少しずつ違和感を覚えている自分がいた。


しかも、タンクトップ&ショートパンツの件。


あれを指摘されてから、なぜか雄二の視線を意識してしまっている。


(いやいや、雄二は幼馴染だし! 気にすることじゃない!)


來未は頭を振って、自分を落ち着かせると、仕事の支度を始めた。


「じゃあ、行ってくるね!」


「おう。」


朝食を終えた雄二は、パソコンを開いてニュースを読んでいた。


(まるで新婚夫婦みたいじゃないのよ……)


そんなことを思いながら、來未はバタバタと出勤していった。



◆來未の会社に衝撃走る


「ちょっと待ってください、佐々木先輩!!!」


來未がデスクに座るや否や、同僚の中村麻美なかむら・あさみが凄まじい勢いで駆け寄ってきた。


「え、なに?」


「なにじゃないですよ!!!

先輩、婚約したって本当ですか!?」


「……は?」


來未は自分の耳を疑った。

まだ誰にも言っていないはずなのに、なぜそんな情報が広まっているのか。


「ちょ、誰から聞いたの?」


「それが……総務の田中さんが『佐々木部長が、娘さんの婚約が決まったって言ってた』って……」


「……親父かあああ!!!」


來未は頭を抱えた。

まさか、あの父親がこんなにも早く公表するとは思わなかった。


「相手ってどんな人なんですか!?

まさか、お見合いとかじゃないですよね?」


「ち、違う!

幼馴染の雄二なの!」


「幼馴染!?

しかも、あの向かいの会社の雄二さん!?」


「え、なんで雄二のこと知ってるの?」


「えっ……だって、結構有名じゃないですか?」


「……え?」


「佐々木先輩、知らなかったんですか?

向かいの会社の営業部のエースで、見た目もそこそこいいし、クール系で仕事もできるって評判ですよ?

しかも、けっこう女性社員から狙われてるらしいです!」


「……え?」


來未はまたフリーズした。


(雄二が……モテる……?)


小さい頃から知っている雄二は、どちらかというとズボラで適当な男だった。

確かに昔から勉強も運動もそこそこできる方だったが、モテるイメージはなかった。


「そ、そうなんだ……」


「そうなんですよ!!

で、今ざわついてるのは、そんな雄二さんが、まさか幼馴染と婚約!?

しかも急に!?

ってことなんです!」


「ま、まあ……確かに急だからね……」


「で、向かいの会社でも騒ぎになってるみたいで……」


「……え?」


來未が冷や汗をかいていると、麻美が少し気まずそうに言葉を続けた。


「どうやら、向かいの会社の後輩の子が、かなり落ち込んでるらしいんですよ……」


「後輩の子?」


「……えっと……吉川千紗よしかわ・ちささん、だったかな?」



◆一方、雄二の会社


「先輩、ちょっといいですか?」


ランチタイム、雄二が社員食堂で昼食をとっていると、目の前に立っていたのは吉川千紗だった。


「ん? なんだよ?」


千紗は大きな瞳をうるませながら、少し口を尖らせた。


「先輩……婚約って、本当ですか?」


「……お前もその話、聞いたのか。」


「聞きましたよ!!

みんな騒いでますもん!!

だって、突然すぎません!?」


「まぁ、そうだろうな。」


雄二は苦笑いしながら答える。


「私、まだ信じられないんですけど……」


千紗はそっと雄二の顔を覗き込む。


「もしかして、何か事情があるんじゃないですか?」


「……何もないよ。」


雄二はさらりとかわした。


千紗は納得いかない表情だったが、しばらくじっと雄二を見つめた後、小さくため息をついた。


「……でも、私……先輩のこと……」


小さな声で呟いた瞬間、近くでランチを食べていた男性社員たちがザワッと動いた。


「おいおいおい、マジかよ!?

吉川ちゃん、告白するつもりじゃね?」


「えっ、いやでも、相手はもう婚約してるって……」


千紗は周囲の視線を気にしてか、それ以上は言わずにふっと黙り込んだ。


(……これ、面倒なことになりそうだな。)


雄二は心の中でため息をついた。


そして、その「面倒なこと」は、すぐに來未のもとにも波及していくことになるのだった。

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