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End of the beautiful world

作者: ルゥ

8月1日

今日から8月が始まった。

友達と海にでも行きたいけど、机の上に大量に積まれた課題がそれを阻んだ。悲しい。


8月2日

今日はユウコからメッセージが届いた。

「課題終わったし、プールでも行かない?」だってさ。

私はまだ終わってないのに、嫌味なやつ。


8月3日

今日は空から大きな島がゆっくりと落ちてきた。大きな地震があった。

太平洋に落ちたらしい、大きな津波が来るって話だけどまあうちは大丈夫か。

今日お使いに近所のスーパーに行くと、不思議な人たちがたくさんいた。

4つもカゴをいっぱいにしている人、順番を抜かしていく人、店先のものを盗んでいく人、それを止めない店員。いつからこんなに変な街になったんだろう。


8月4日

沖縄が無くなったらしい。

明日はケントくんと会う約束があったのに無くなった。

ケントくんが長野に引っ越すらしい、お家の都合だって言ってたけど。

夏休み中に告ろうと思ってたのに。

そして私も本当に岐阜に引っ越すことになった。あんなに必死なお父さんとお母さん見たことがない。もしかして本当にやばい?


8月5日

岐阜に着いた、親戚は暖かく迎えてくれた。でもこんな知らない街でやっていけるのか不安で仕方ない。


8月6日

東京が海に沈んだ。私たちの家があったところももう海の底だ。


8月9日

スーパーに物が全然なかった。そこらじゅうに野良犬がいた。交番も空っぽだった。

転校手続きはしなくていいらしい。


8月10日

今日が最後のニュース放送らしい、NHKはとっくに見れなくなってたけどローカルのテレビもなくなるなんて、岐阜は安全じゃなかったの?


8月11日

お父さんとお母さんは首を吊った。親戚の家族も家を焼いた。私もすぐ、イクカラネ。


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