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【完結】戦闘狂の水晶使い、最強の更に先へ  作者: 真輪月
戦闘狂の水晶使い
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第83話  ドラゴンの襲撃②


 ドラゴンのモルモット。

 もちろん、使い捨てだがな。言葉が喋れないんじゃ、情報を吐き出させることもできないしな。


「さて、何から…………」

『グルルルァ!』


 おっと、さすがに気付かれたか。まあ、背中に乗られてるんじゃあな。 


 ドラゴンが飛び上がる。


 これは早く済ませないとな。


 水晶を上空に出現させる。『晶棘』だ。

 だが、普段の何倍も大きい。駿考案の『隕晶いんしょう』だ。

 しかも、これに『晶棘』を組み合わせた『隕棘晶いんきょくしょう』。


 こいつが暴れまわっているせいで、外す可能性があるため、あまり高さはつけていない。

 その分、魔力で威力を補う。


 ──ズンッ!!


「のわ!」


 威力を付けすぎたのと、背中に入ったのが悪かった。


 そのまま落ちてった。

 おかげで放り投げ出されそうだったじゃねぇか! ああ、オレの責任か…………。


 体が宙に浮いた瞬間、『晶鎖』を羽の付け根に巻き付けた。


「ほべっ」


 おかげで背中に全身をぶつけた。


「やれやれ。鱗の一部が砕けてるな。効果はあるみたいだな。うん、次だ」


 オリハルコンを出し、刀に変える。

 単純な斬撃でいこう。


「はあ!」


 ざしゅっ! といい音がしたが、鱗はやはり傷ついている。

 それどころか、肉まで抉れている。あれ、これってオレが悪い?


 次は重量も加えて、ハルバードでいこう。


「ぬうん!」


 ああ、やっぱりダメージ入ってる。

 思いっきり入ってるし。そう思考していると、ターバから『通話トーク』が入った。


『ライン、物理攻撃は意外と入るらしいぞ~~』

『ああ、今実感じてるよ。物理攻撃は全体的に入るのか?』

『騎士団長が言うには、殴打系が入るらしい』

『なるほど、了解。んじゃ、このまま倒す。引き続き援護を頼む』


 さて、実験の必要はなくなった。


「それじゃ、使い捨ての道具は処分しないとな。──『重撃』!」


 首元にハルバードを振り下ろす。『重撃』の効果で、中まで振動が入る。周辺の鱗全部に罅が入る。


 う~~ん、情報を持ち帰られるのは避けたい。なら……。


 ハルバードを刀に変え、首の付け根に立つ。


「なら、じゃあな。──『飛撃』」


 刀を振り、首を一刀両断する。

 ハルバードと『重撃』の効果で鱗はほとんどなかった。『飛撃』の効果で、刀よりも長い首を斬ることができた。


 そして、門の上まで戻る。


「お疲れ~~」

「おお!」

「あらら、そちらの2人は魔力がギリギリか。ゴーレムは……まだ大丈夫そうだな」


 ゴーレムを消す。被害はなさそうだ。


「注意を引くためとは言え、絶え間なく中級魔法を使ってたからな」

「ああ、ありがとう。騎士団本部まで運べばいいか?」

「いえ…………迎えが来ますので」

「そうか。わかった。ターバは?」

「俺は平気だ」


 ターバってそこら辺の魔術師程度の魔力を持ってるからなぁ。




 オレとターバは騎士団長からお呼び出しを食らったため、騎士団本部に向かった。


 その道中にて


「ターバ、お前、加護持ちだろ?」

「ん? ああ、そうらしいな。どうせ聞かれるから答えるけど、加護は【不死】だ。効果は再生」

「え、死なねぇのか? すごいな……」


 つまり、腕が千切れて再生できんのか。問題は服か。


「いや、そうでもないんだよ」


 ああ、うまい話には裏があるのはどこも一緒なのね……。


「再生には時間がかかりすぎる」

「腕を斬り飛ばされた場合はどうなる?」

「新しく生える。ただ、くっつければ時間は短縮できる」


 斬られた腕を、断面同士くっつければいいわけね。

 ただ、戦いの最中にそんな余裕はないだろうな。


「え、実験したのか?」

「いや、わかる。なんとなくな」


 へえ。なんとなく理解した。


「それに、寿命はある。状態異常への耐性もこれまで通りだし。外的外傷を癒すだけだ。回復するからと言って体力を消費するでも回復するでもない」

「それでも、良いだろ」

「まあな。粘り強い戦いはできるようになったな。ただ、負けない(・・・・)

「そうだな。ああ、脳が潰された場合とかも再生できるのか?」


 物語じゃ、吸血鬼ヴァンパイア動死体ゾンビは脳を潰せば死ぬ…………死ぬ? 動かなくなる。


「ああ、大丈夫だ。加護は肉体に宿るものではないらしいしな」

「へえ、そうなんだな」

「──やあ」


 突如、後ろから声をかけられた。






 騎士団長より要請を受け、私──【魔導士】アーグ・リリスはドラゴンの討伐に向かっている。

 私に宿りし加護の名は【全属性理解】。


「【魔導士】様!」


 門に着くと、近衛騎士が3人いた。


「ああ、わかっています。して、ドラゴンは?」

「現在、こちらを睨み中です。戦闘は避けられないかと」

「わかりました。なら、倒しましょうか。──『炎槍ブレイズランス』」


 炎の槍を3本放つ。これで倒せれば僥倖ですが……。やはり、そう簡単にはいきませんか。


『ギャアァァア!!』


 ドラゴンは咆哮を挙げ、翼を広げて空に舞い上がります。

 そのまま上空を旋回し、火の玉を放ってきます。

 もちろん、1発だけではなく、何発も何発も。


「防げ!」

「「は!」」


 近衛騎士たちは優秀のようですね。言ったときにはすでに構えていた。

 ですが、このまま上空から攻撃されては、いつかは防ぎ漏らしますね。


「──『飛行フライ』」


 魔法で宙に浮かぶ。

 加護のおかげで、使える魔法です。他の人は使えないようですが、それは理論がわからないから、でしょう。


 この魔法は、重力無視の効果が必要。

 つまり、かなり高度な魔法です。さて、解説はここまででいいでしょうか。


「ドラゴン、私、【魔導士】が相手する」

『ぐるる…………』


 仮面の魔力探知でドラゴンを見ると、かなりの魔力保有量であるのがわかります。


 私の魔法は、作られた瞬間、すでに名前があります。飛行魔法もです。


「──まあ、今考えることではないですか。さあ、ささっと終わらせましょう。──『爆炎追跡弾マークミサイル』」


 火の玉がドラゴン目掛け飛んでいく。生成したのは4発です。


 ドラゴンは急上昇して避けますが、これは自動追尾の魔法。

 まあ、飛んでいる間は自動で魔力を持ってかれるんですが。


 4発全弾、ドラゴンに命中したようです。

 そして……爆発。


「見た目の割にすばしっこいですね。でも、私には勝てません」

『がる……』


 今の攻撃で鱗はボロボロ。左目も潰れているようです。


「まだまだ終わらせませんよ? ふふ…………。──『混属弾カオスエレメンツ』!!」


 四大属性すべての特徴を持つ私の持つ魔法の中でも最強級の魔法。

 水の質量、火の拡散性、土の頑丈さ、風の速さ。


 本来、莫大な魔力を消費しますが、加護のおかげで効率化できています。

 魔法を理解できているおかげで。

 余分魔力を削るのがまた骨でした。


 『混属弾カオスエレメンツ』は、さすがに連発はできません。追尾もありません。しかし、魔力範囲内であれば操作可能。

 そして、ドラゴンがいる場所は操作可能範囲内。


「──終わりです」


 ドラゴンに命中し、大爆発を引き起こす。

 事前に『風殻トルネードウォール』で身を包んでいたため、返り血は浴びませんでした。


 下を見ると、ドラゴンの頭や腕などがかろうじて原型を留めて落ちていました。グロい光景です。


「ふむ…………綺麗に鱗の残っていた背中に当てたとは言え、十分すぎる威力……。やはり、この魔法は素晴らしい。さて、帰ろう」


 門の上に降り立ち、近衛騎士に後処理の手伝いを頼んだ。


「いえ、後処理はわたくしどもで行いますので、【魔導士】殿は騎士団本部まで」

「そうですか、なら、お言葉に甘えさせてもらいます」


 そういえば、向こうはあのラインが相手していたはずです。ちょうど終わったようですし、見に行ってみましょうか。




 いない……。どこかですれ違ったかな? 

 『飛行フライ』を使い、上空から注意深くラインを探す。

 すでに夕方でしたが、真っ暗闇でも仮面の効果でどうってことありません。


 歩くよりも『飛行フライ』の方が速いおかげで、追いつけました。


 背後に気配を消して降り立つ。そして、


「──やあ」


 半分驚かすつもりで、声をかけた。

 







 

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