第33話 火曜日(午前)
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時間割(1−1)
月 1魔防 2魔防 3回避 4歴史 5自主
火 1物防 2物防 3柔軟 4歴史 5歴史
水 1トレ 2トレ 3柔軟 4武学 5自主
木 1武基 2武基 3獣学 4魔学 5自主
金 1魔基 2魔基 3獣学 4薬学 5薬学
魔防=魔法防御☆ 物防=物理防御☆
武学=武術学習 魔学=魔術学習
武基=武術基礎☆ 魔基=魔術基礎☆
獣学=魔物学習 薬学=植物学習
☆は、体操服必須
1〜3 午前 ( 9:00〜12:00)
4、5 午後 (12:50〜14:50)
昼休憩 45分
朝会 8:40〜8︰50
暮会 14︰50〜15︰00
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これがこの……オレたちのクラスの時間割だ。
体操服必須の授業は、体育館またはグラウンドで行われる。
他の授業は主に、3、4階にある選択教室で行われる。
授業は50分で、休憩は10分。
教科書やノートが必要であれば、それぞれの教室に自分用のものがある。
2冊目以降は自費だけどな。
で、昨日が月曜日だった。
つまり、今日は火曜日だ。
教科担の先生はいない。全部担任がやってくれる。
今は、朝のHR──朝会が終わって、ターバと更衣室で体操服に着替えているところだ。
「武術防御かぁ。どんな授業なんだろうな」
「肉弾戦での防御方法だよな、名前からしたら」
「防御かぁ。攻撃はないよな」
「攻撃は……来年からじゃね?」
「そうかもね」
「かも、じゃないでしょ。攻撃できなきゃ、どうやって魔物を殺したり、犯罪者を捕まえるんだよ」
オレとターバで話しているとき、なぜか他の男子はあまり近寄ってこない。
グループができているせいだろうけど……。怖がられてるかな?
1人の時は、たまに何人か話しかけてくるけど……。
よく話す順でいくと……。
一番ターバ、二番ヤマル、三番ヌーとクォーサ。そしてその他大勢。
オレとターバ、怖がられてる……?
いや、話しかける勇気がないだけだ、きっと。少なくとも、オレは今、ぼっちではない!
いや、ぼっちが悪いというわけではなくてですね……。
体育館に集合しました。
整列?
してないしてない。並びなんか決められてないし。
ちなみに、体操服は男女とも同じものだ。半袖半ズボン。
先生はジャージっぽいなにか。材質が違う……。アンダーシャツみたいな材質だ。
「はい、では早速授業を始めていきましょうか。まずは授業の説明からですね。みなさん、なんとなく予想はついていると思いますが、これは肉弾戦での防御術を学びます。もちろん、カウンター攻撃も範囲です。授業は、主に二人一組で行います。前回の試合で、もうこちらで組をわけました。なにか質問はありますか?」
魔術師も、これは覚えておいて損はないだろう。これは合気道みたいなものなのかな?
合気道……やったことないけど。
「では早速授業に入っていきましょう。では、組分けを発表するので、呼ばれた人から一緒になってってください。ラインくん、ターバくん。スゥさん──」
ターバと一緒になって離れとけばいいのかな? アイコンタクトで意思疎通できたら……。
あいにく、わからん。ジェスチャーで伝えるしかない。
ターバと体育館の壁際に座って、小声で話す。
「予想通りでしたな」
「そりゃね。俺もラインも近接型だし。にしても、防御術かぁ」
「案外なんとかなりそうな気はするけど」
「でも、3時間目は回避じゃん? 別項目でそれがあるなら……」
「言いたいことはわかる。たしかにターバは避けるか攻めるか、だもんねぇ」
「避けることはあんまりないけどね」
「でも、剣で受け止めるのも、防御じゃない?」
「たしかに、そうだな」
おい、それが防御じゃなかったら、一体なんだというんだよ。なんだと思ってたんだ……?
「はい、みなさん。まずは組の人と、避け合いをしてもらいます。ラインくん、手伝ってもらっていいですか?」
「あ、はい」
オレは先生の横にならんだ。
「ではラインくん、僕に攻撃をしてきてください。身体強化はありで。助走をつけて来てください」
「わかりました」
「できれば、顔を狙ってください」
とこっそり呟いた。
「どうぞ、ラインくん」
「んじゃ、いっきます!」
同時に先生の顔めがけ、グーパンを放つ。
先生はそれを左手で受け止め、そのまま勢いを流し、オレの二の腕を右手で掴む。
そしてそのまま……投げられた。
「のぁ! っとと」
受け身はとれた。
「これを、今学期でできるようになってもらいます。コツを掴めばすぐにできるようになりますからね。……ラインくん、どうですか?」
「ちょっといいですか?」
「なんですか?」
「ターバ、今オレがやったことをオレにやってみてくれ」
「ん……ああ、わかった」
コツ……掴んだ気がする。
だが、パワーが足りるかどうか……。
先生は、ほとんど右腕の力だけでオレを放り投げた。
今のオレにはできるかどうかは微妙だが、勢いを100%近く利用できたら、可能性はある。
「ライン、いいか?」
「助走をつけてくれたらありがたい」
「わかった。……これぐらい?」
「おう、ありがと。……んじゃ、いいよ」
ターバが身体強化を発動させ、走ってくる。
左手でターバの右手首、右手でターバのシャツの襟を掴んだ。
そしてそのまま、背中を地面に叩きつけた。
柔道の上手投げだ。
「あで!」
「せんせ、これでいいですか?」
「十分ですよ。余裕があれば、僕のやったことをしてくれたらいいですから。説明の手間が省けましたよ。それじゃ、みなさん、今ラインくんがやったことをやってください。余裕があれば投げ飛ばしてもいいですよ。ただし、怪我のないように」
あ、あと、マットを使いたかったら自由に使っていいですからね、と付け加えた。
「ターバ、マットはいるか?」
「いや、いいわ」
「んじゃ、やるか? どうする?」
「俺に投げさせて」
「わかった。んじゃ、いくよ」
さっきから身体強化は切ってないから、そのまま走った。
手前で軽く跳び、ターバの顔にオレの拳が……となる前に、ターバは顔を逸らし、右手でオレの襟を掴み、放り投げた。
オレは壁にぶつかりそうになったが、なんとか受け身をとれた。
壁の近くでやるもんじゃないな。
「おし、できた!」
「んじゃ、交代だ」
「おし!」
向かってくるターバの襟を右手で掴み、足に力を入れ、力任せに投げる!
オレと同じように、手前で少し跳んでくれていたから思ったより簡単にできた。
「オレら、これでいいんじゃね?」
「だよな」
「せんせ〜〜」
「はい、どうしました?」
たまたま近くにいたから呼んでみた。
「俺たち、もう投げれるんですけど……」
「お、じゃあ見せてください」
ご要望通り見せてみた。
合格だったら、他の人たちにアドバイスあげに行くのかな?
「じゃあ、飛ばさなくていいので、跳ばずにやってみましょう」
「オレがさっきやったやつですか?」
「あ〜、そうですね。できるようになったら、また呼んでください」
跳ばずに、か。オレはできたからいいかな。
「んじゃ、ライン。ちょっと俺、攻撃するからやってみて」
「え、なんで?」
「体験したほうがわかりやすいかな、と」
「なるほど、了解」
十数分して、ターバもようやくできるようになった。
足に力を入れることを伝えたら、あっさり習得した。
そして、先生にも見てもらってオーケーを貰い、できてない人たちに教えてまわることになった。
まあ、これは基礎らしいからな。今週か来週で習得すべきらしい。
近接型は、今日中にできるようにならないとな。
未だ苦戦しているのは、遠距離型か。
遠距離型と言えど、これぐらいはできないとな。
「ラインくん、教えて〜〜」
「はいよ〜」
女子からお声がかかりました。
スゥ・フォナイと準々決勝で戦っていた、レイピア使いの女子──リーイン・ケミスだ。
あの勝ち負けでチーム決めたのか。
「はい。んで、どっちができてない?」
「……両方」
「よし、じゃあとりあえず見せてくれ」
なるほどなるほど。
「スゥさんは、相手の勢いを全く利用できてない。そして、リーインさんは、相手の勢いを利用できてはいるけど、自分の力の向きが間違ってる」
「なるほど」
「……ちょっとよくわかんない」
「相手の力──勢いをこうだとする」
そうしてオレは、右腕を水平に伸ばした。
「これだけだと……ほら、無理でしょ? だから、これに下から力を……もとからある力の向きに付け加えるんだよ」
「滑っている人を後ろから押して、加速させるような?」
「そう、それ。あと、足に力が入ってないのも、失敗の原因だろう。まあ、なにはともあれ、やってみて!」
「さんは付けなくていいからね」
「私もそれで」
「そうか?」
「うん。さん付ける人なんかそうそういないよ? ね?」
「うん。女子は男子をだいたいくん付けて呼ぶけどね?」
へー。やっぱりそうなのかぁ。
「すまんな。初対面でいきなりってのは少し抵抗があってさ。もう大丈夫だ」
「そう? なら、見ててね」
「おう」
「あ、ラインくん、これできたら、魔法のことで少しいい?」
ん? スゥから唐突なお誘い。
「ああ……いいけど」
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