異世界召喚は突然に
これが初めて考えた異世界転生小説です。
「僕は守れなかった。」
ここはある高校の屋上。僕はそこにいた。
1ヶ月前、花崎百合さんが高校内のトイレで亡くなった。心臓発作だという。けれど、僕は知っている。彼女はイジメにあっていた。主犯格はカースト上位にいるようなイケメンで賢く運動もできる金島圭太。彼と数人のクラスメイトが一緒になってイジメを行っていた。動機はフラれたから。イジメの方法はシンプルな暴力から持ち物の窃盗や破壊、さらに盗撮して脅迫やネットに晒すなどだった。
しかも、彼は口も上手く金持ちなので先生達も知らなかったり、手が出せない状態だった。トイレで亡くなった時も警察は死因が心臓発作と言っていたのも多分、金島達が裏から手をまわしていたんだと思う。
そして、花崎百合が死んだ後は僕がイジメのターゲットにされた。方法も花崎百合と同じだった。
「大丈夫か?最近何かあったんじゃないのか?」
親は勉強のことしか言わず助けてもらえなかった、僕に手を差し伸べたのは体育の武村秀道先生だけだった。でも、僕は何も言わなかった。脅迫されたのもそうだが、花崎百合は僕にとって大切な人だった。小さい頃から一緒だった幼なじみであり、初恋の相手でもあった。だけど、助けなかった。助けれなかった。彼女がイジメられている間、僕は何も出来なかった。
そして、僕はここにいる。今から自殺するつもりだ。彼女を助けれなかった罪を背負って。
屋上から飛び降りようとした瞬間、僕の足元に見たことない模様が現れた。それはいきなり光だし、僕は光に呑み込まれた。
そして、気がつくと目の前に爛れた人間じゃない何者かがいた。