騎士は姫と再会し、聖騎士の力を得る
巨大な龍人へと姿を変えた及川は自らの手で一刀を抹殺すべく行動を開始する。
そして一刀は病み上がりの状態でクロウと共に及川に挑むも敵わず弾かれてしまうなか、弾かれた先で一刀は心配で暴れ馬に乗って城を飛び出してきた美羽と遭遇するのだった。
美羽「一刀!? 」
一刀「美羽様!? 」
二人は久方振りの再会を果たすと
一刀「何でこのような危険な場所に┅ 」
一刀は美羽を叱ろうとするが
美羽「この馬鹿者っ! 」
それより先に美羽が一刀に怒りながら抱きついた。
美羽「妾を置いて一人で飛び出すでない!一刀が死んだりでもしたら誰が妾を助けてくれるというのじゃ 」
一刀「美羽様┅ 」
そう。一刀が及川に呼び出された時、美羽は一刀を止めようとしたのだが美羽が寝てしまった隙に一刀は美羽を置いて及川の元に向かってしまった。
その事に対して美羽は怒っているのだ。
一刀「美羽様┅ 」
普段はわがままだし、外見通り子供っぽいし、ほぼ毎日おねしょやお漏らしをしてしまう美羽がこんなにも立派な姿を見せてくれることに感動する一刀
だが二人は再会を喜んでいる時間なんてなく
龍人及川「見つけたぜ一刀 」
ついに及川に見つかってしまった。
一刀「しまった!?美羽様、俺から離れてお逃げください! 」
及川の狙いは自分であるため美羽に逃げるよう言う一刀であったが
美羽「嫌なのじゃ!妾は逃げぬのじゃ! 」
美羽は一刀の服を掴んだまま離れようとしなかった。
美羽「もう一刀と別れるのは嫌なのじゃ! 」
一刀「美羽様┅ 」
実に感動的なシーンであるが
じょろろっ┅
恐怖のあまり美羽がお漏らしさえしていなければの話であるが
龍人及川「安心しろ。二人まとめてあの世に送ってやる!あの世で仲良く過ごしな! 」
ブォンッ!!
一刀「くっ!? 」
美羽「のわぁーっ!!やっぱり死にたくないのじゃーっ!? 」
せめて美羽だけでも守ろうと一刀が美羽を強く抱き締めたその時だった。
ぴたっ!!
一刀「んっ? 」
及川の繰り出した拳が一刀達に当たる数センチ前で止まると
龍人及川「おーほっほっほっ!美羽さん、無様ですわね 」
突然及川が麗羽のような仕草で高笑いをしだした。
美羽「あ┅あの嫌みな高笑いは麗羽姉様!? 」
一刀「何故及川があんなことを┅!? 」
誰もが不思議がるなか
龍人及川「あら、何だか回りが小人のように小さく┅ってわたくしが大きくなってますわ!?それにこの品のない姿は何ですの!? 」
龍人及川「貴様、精神を封じていたはずなのに目覚めやがったな 」
龍人及川「その声は匹夫!これは一体どういうことですの! 」
何やら一人コントのごとく騒ぐ及川
実は及川が麗羽の中に宿るジャリュウ一族の力を吸収する際、邪魔になるからと麗羽の意識を封じたのだが
美羽の登場により封印していたはずの麗羽の意識が目覚めてしまい、及川の体に二人の人格が混ざった状態になってしまった。
龍人及川「今は大事な時なんだ!つべこべ言わずさっさと寝てろ! 」
龍人及川「嫌ですわ!何故わたくしがお前なんかに指図されなきゃなりませんの!久方振りの登場なのですからもっと読者にアピールを┅ 」
一つの体に二人の精神が混ざりあった状態が続いていき
龍人及川「うるさい!貴様はしばらく寝てろ! 」
ドグボォッ!!
及川が自分で自分に攻撃を繰り出すという混乱していなければやらないことを行い
龍人及川「はぁはぁ┅、ようやく寝てくれたようだな!? 」
痛い思いはしたものの、再び麗羽の意識を封印することに成功した及川は
龍人及川「さて、気を取り直して殺してやるぜ一刀! 」
再び一刀達に襲いかかるが
龍人及川「しまった!?逃げられてしまった 」
及川が一人でボケている間に一刀達は及川の前から姿を消してしまったのだ。
龍人及川「くそーっ!どこへ行きやがった一刀!こうなったら主君共々殺してやるからなぁーっ! 」
一人で騒ぐ及川から少し離れた場所にて
一刀「ここなら大丈夫でしょうから隠れていてください 」
美羽「う┅うむ 」
このまま一緒にいても足手まといになると確信した美羽は大人しく隠れていることにした。
一刀「それでは、俺はこれで┅ 」
そして一刀は及川の元に向かおうとするが
美羽「一刀! 」
美羽は一刀の服の裾を掴むと
美羽「妾は足手まといになるから一緒には行かぬ、じゃが代わりに力を与えるのじゃ 」
パァッ┅!
一刀「美羽様┅ 」
一刀は美羽から力を受け取り
龍人及川「ちぃっ!こうなったら辺り一面消し飛ばしてやる! 」
なかなか一刀を見つけられない及川が辺り一面消し飛ばそうと力を込めたその時
?「及川、俺ならここだ 」
一刀が及川の前に姿を現した。
龍人及川「やっと出てきたか、待ちくたびれたぜ┅ 」
しかし、その時の一刀の姿が
ジャキンッ!!
美羽から力を受け取り、聖騎士状態となっていた。
光一刀「及川、俺はもう貴様を許せん! 」
最終決戦、始まる┅┅
┅┅かもしれない