華雄は紀霊と戦い、罰を受ける
洛陽での戦いが終わって数週間が経過した後、一刀もすっかり忘れていた華雄が一刀の弟子になりにやって来た。
ところが華雄は何でも引き受けてしまう性格であるものの、政務を手伝えば間違えまくり、料理を作れば毒料理を作るという始末だが本人は自信満々なため強く否定できなかった。
そして師匠である一刀も華雄の毒料理を口にし、気を失ってしまうのだった。
華雄「さぁ師匠!気を失ってないで鍛練の続きをお願いします! 」
一刀が気を失っているのは華雄のせいである。
美羽「(七乃、あんな奴がおり続けたら袁家が滅びてしまうのじゃ!?何とかしてたもぅ!?) 」
七乃「(そんなこと言われましてもお嬢様、あの人は私の手には負えませんよ!?) 」
美羽の側近である七乃も華雄の扱いには困っていた。
一刀以外でこの人を何とかできるのか!?
するとその時!
紀霊「おう北郷、いるか? 」
バァンッ!!
救世主たる人物、紀霊が現れた。
美羽「紀霊!よく現れてくれたのじゃ! 」
七乃「普段は大飯食らいで雑なあなたがこんなに役立つ日が来るなんて驚きです! 」
紀霊「な┅何だよ!?あたしを褒めてるのか馬鹿にしてるのかどっちだよ! 」
両方であろう。
七乃「とにかく紀霊さん、華雄さんの相手を頼みます! 」
紀霊「華雄の相手だと 」
スッ!
紀霊は華雄を見ると
紀霊「面しれぇ、董卓軍の猛将と呼ばれた華雄とは一度手合わせしてみたかったんだよな 」
スッ!
戦う気満々の紀霊に対し
華雄「面白い。確か紀霊は師匠に次ぐ実力の持ち主であったな、弟子としてその座は私がいただく! 」
スッ!
華雄も戦う気満々であった。
紀霊「それじゃあ、いくぜーっ!! 」
華雄「うおぉーーっ!! 」
ガッキイィーーンッ!!
二人の対決が始まり、得物である斧と三尖刀(トライデント)が激しくぶつかり合った。
紀霊「やるじゃねぇか! 」
華雄「貴様もな! 」
ガキガッキィーーンッ!!
その後も似た者同士である二人は互いに得物をぶつけ合い続けた。
美羽「七乃、これで華雄が大人しくなるのぅ 」
七乃「ようやく一段落しましたね 」
ところが┅
バキンッ!!
美羽「んっ? 」
妙な音が聞こえ、音が鳴ったところを見てみると
美羽「な┅何であんなところに傷が!? 」
バァンッ!!
さっきまで何もなかった柱に傷が入っていた。
すると
紀霊「おらぁっ!! 」
華雄「ハアァーッ!! 」
ガッキイィーーンッ!!
二人が得物をぶつけ合う度に
バキンッ!!
バキンッ!!
謎の音が聞こえ、柱や壁に傷が入るのだった。
美羽「な┅七乃、一体何が起きておるのじゃ!?怪奇現象かえ!? 」
七乃「いいえお嬢様、これはですねぇ┅ 」
そう。二人の得物がぶつかり合う度に発生する衝撃が衝撃波となり周囲に被害を与えているのだ。
袁渙「このままじゃ修繕費がかなりかかっちゃいますよ!?早く二人を止めないと!お二人とも、いい加減に┅ 」
二人を止めようと近づく袁渙であったが
紀霊・華雄『ハアァーーッ!! 』
ガッキイィーーンッ!!
袁渙「きゃっ!? 」
戦いに夢中な二人は辺りの状況に気付かず
それどころか
スパァッ!
ぷるんっ♪
袁渙「いやあぁーーっ!! 」
止めようと接近した袁渙は服を得物の衝撃で切られ、パンツ一枚の姿にされてしまった。
美羽「袁渙!? 」
七乃「うほっ!さぁ、次はお嬢様の番ですよ! 」
美羽「何で妾がいかねばならぬのじゃ!? 」
どう見ても美羽の半裸姿が見たいだけの七乃であった。
このままでは城が崩壊してしまう!?
と思われたその時!
一刀「う~ん┅ 」
美羽「一刀! 」
七乃「一刀さん! 」
一刀が復活した。
美羽「一刀!あの二人を止めてほしいのじゃ! 」
七乃「お嬢様の半裸姿を見れないのは残念ですけどこうなったらお城が無くなるよりマシですから止めてください! 」
一刀「は? 」
何を言っているのかすぐにはわからなかった一刀であったが
バァンッ!!
崩壊寸前な城を見て全てを理解し
紀霊「うおぉーーっ!! 」
華雄「ハアァーッ!! 」
バッ!!
再びぶつかり合おうとする二人に
一刀「いい加減に┅しろーーっ!! 」
ドッカアァーーンッ!!
一刀が怒声で叫ぶことで
紀霊・華雄『うわっ!? 』
二人の騒動が止まるのだった。
そして┅
華雄「うおぉーーっ!!早く修繕して師匠に鍛えてもらうんだ! 」
紀霊「早いな!? 」
罰として紀霊と華雄は城の修理を命じられたのだがこういう時にもやる気を出す華雄であった。
一刀「(やる気があるのは認めるが弟子入りはやめさせた方がいいかもしれないな) 」
一刀達が様々な日々を過ごす一方、ジャリュウ一族では┅
ヴリトラ「ついに見つけた!これで次の出陣は俺様だぜぇ!! 」
ジャリュウ一族五龍帝のヴリトラが皇帝より命じられたあるものを見つけ出したのだった。




