騎士は今後も皆と共に平和に暮らす
ジャリュウ皇帝を吸収し、一刀を瀕死に追い込む及川であったが一刀という大事な存在に気付いてようやく改心する。
だが、今度は及川に吸収されていた麗羽がジャリュウ皇帝の力を借りて巨大龍人となり及川を体から追い出した後、及川と一刀を瀕死に追い込んだ。
そんななか、こんな絶望的な状況ではあるものの、及川は龍人麗羽を倒せる唯一の手段を一刀に話すのだった。
聖光一刀「及川、お前本当にあいつを倒せる手が一つだけあるというのか!? 」
疑いながらも一刀が及川に聞くと
及川「一刀、王宮騎士団に伝わる秘技を覚えているか? 」
聖光一刀「あぁ、たしか王宮騎士団全ての得物を合わせた時、最強の得物が誕生するって話だったよな。だけど他の皆は┅ 」
一刀と及川以外の王宮騎士団の三人は及川に殺され、一刀が三人の魂を持っていたものの、その魂さえも及川が破壊してしまった。
及川「フッ、あの時はかつての仲間の力を使ってお前に絶望を味わわせてやろうと思ってこいつらの魂を奪っておいたが役に立つものだな 」
スッ!
そう言うと及川は殺したはずの三人の魂を取り出した。
聖光一刀「お前、それ!? 」
及川「そしてこれは俺が今までやったことの贖罪だ! 」
そう言うと及川は
ズボォッ!!
及川は自分の心臓目掛けて拳を繰り出した。
聖光一刀「及川、お前┅!? 」
まさかの行いに驚く一刀
及川「こ┅これで俺は皆の元に行ける。一刀、後は任せたぜ! 」
シュウゥッ┅
そう言うと及川の体は光の粒子となって消えてしまい
スゥッ!
他の三人の魂と共に一刀の元へ向かっていった。
聖光一刀「あぁ、及川、お前の力、確かに受け取ったぜ! 」
そして一刀は自分の力を四人の魂に込めたのだった。
一方
龍人麗羽「ほっ、鼻血が出ていなかったようで何よりですわ。このわたくしの美貌が失われたら多くの人が悲しみますものね。おーほっほっほっ! 」
及川の攻撃が大したことないと理解した麗羽は
龍人麗羽「さぁて、あの匹夫を苦しめてやりますわよ! 」
一刀に止めを刺すべく一刀の方を見ると
そこには┅
バチバチィッ!!
激しい気を纏った刀を手にした一刀がいた。
この刀こそ王宮騎士団秘技である最強騎士武装である。
ちなみに最強騎士武装は自身の得物によって変化し、一刀の場合は刀に変化した。
聖光一刀「袁紹、お前は俺が一撃で終わらせてやる 」
一刀が麗羽に向かって挑発すると
龍人麗羽「おーほっほっほっ!騎士とやらは冗談だけは上手なようですわね。返り討ちにしてやりますわ! 」
ギュルルウゥーーッ!!
麗羽は拳を捻ると
龍人麗羽「龍皇螺旋撃! 」
必殺技を繰り出しながら一刀に迫ってきた。
対する一刀は
スッ!
目を閉じ、居合いの構えをした。
七乃「そんな構えではやられちゃいますよ!?早く動いてください! 」
戦いの様子を見ている七乃はそう言うが
大人美羽「七乃!妾達は一刀を信じて待つだけなのじゃ 」
七乃「お嬢様┅ 」
いつもは慌てまくるはずの美羽が七乃を止めた。
七乃「(お嬢様も成長したようですね) 」
そんな美羽を見て七乃も一刀を信じることにした。
そして!
龍人麗羽「おーほっほっほっ!くたばりなさいこの匹夫がぁーっ!! 」
麗羽が一刀に対して繰り出した拳が当たろうとした瞬間!
聖光一刀「でいやぁーーっ!! 」
ブォンッ!!
一刀が刀を振るった。
ズバッシャアァーーンッ!!
両者は激しく激突し、二人が交差した後
よろっ┅
ばたんっ!
大人美羽「一刀!? 」
先に一刀が倒れてしまった。
龍人麗羽「おーほっほっほっ!わたくしの勝利ですわ!これでこの大陸にわたくし以上の実力者はいないことになりますわね! 」
一刀を倒したことで激しく高笑いをする麗羽であったが
その直後┅
バキンッ!
龍人麗羽「えっ? 」
麗羽の右腕が崩れると同時に
バキバキンッ!!
麗羽の全身が崩れ
龍人麗羽「そ┅そんな!?わたくしが負けるだなんて┅!? 」
そして最期に┅
バッキィーンッ!!
龍人麗羽「ありえませんわぁーっ!? 」
麗羽の頭が崩れてしまった。
しかし、この時!
ビュンッ!!
崩れそうになった麗羽の頭からジャリュウ皇帝の玉と大きな金色の卵が飛び出された。
しかし、この時は皆が一刀を見ていたため誰もジャリュウ皇帝の玉と卵に目がいかなかった。
『お┅おのれ、憎き騎士め!こうなればいずれ何代かに時間をかけてでも奴を┅』
クロウ「それは無理だジャリュウ皇帝 」
ただ一人、クロウを除いて
『お前はクロウ・クルワッハ!?お前はジャリュウ一族だろ!?だったら我を守らんか!?』
生き延びたいジャリュウ皇帝はクロウに命じるが
クロウ「あいにくだが私は貴様のことが嫌いでな、死ね! 」
スパァンッ!!
『ぎゃあぁーーっ!?』
ジャリュウ皇帝の玉はクロウによって斬られ、粉々に砕けてしまった。
クロウ「これで奴も二度と復活できまい。卵の方はほっといても問題なかろう 」
スッ!
そしてクロウは一刀の方を見ると
聖光一刀「いやぁ、ちょっと足がもつれて転んでしまって 」
大人美羽「驚かすでない馬鹿者! 」
七乃「心配かけさせないでくださいよ! 」
仲間達に囲まれる一刀を見たクロウは
クロウ「北郷一刀、今回ばかりは共闘したが次に会う時には貴様と決着をつけてやるから覚悟しておくんだな 」
スッ!
そう言ってクロウは消え去ったのだった。
一方
シュパッ!
一刀の聖光鎧が解けると同時に
ふわっ!
力を借していた四人の魂が宙に向かっていった。
一刀「ゼクス、タリアス、シルド、そして及川、ありがとう。お前達のことは絶対に忘れないからな 」
一刀が四人の魂に礼を言った後
美羽「では勝利を祝う祝勝会を開始するのじゃ!七乃、蜂蜜をたくさん用意するのじゃぞ! 」
元に戻った美羽はそう言うが
七乃「わかりました。でもおじょうは心配かけたので蜂蜜は禁止ですからね 」
美羽「なっ!?勘弁してたもう~!? 」
一刀「ハハハッ! 」
またいつものような日々がやってくる。
一刀はその事に喜びを感じていた。
一方その頃
猪々子「麗羽様、どこにいるんすか? 」
姿を消した麗羽を探す猪々子はゴミ箱を開けるが
斗詩「そんなとこにいるわけないでしょ!文ちゃんったら真面目に探してよ! 」
猪々子「悪い悪い 」
そんな二人の元に
ひゅーっ┅
ドッシィーーンッ!!
猪々子・斗詩『うわぁっ!? 』
戦場の方から飛んできた大きな金色の卵が空から落ちてきた。
猪々子「でけぇ卵だな!?何人分の卵料理が作れるんだ? 」
斗詩「もう文ちゃんったら 」
すぐに食い意地が出てくる猪々子に呆れる斗詩
すると
ピシッ!
パキンッ!
卵が突然割れだした。
猪々子「何が生まれるんだ!? 」
斗詩「文ちゃん、まさかこの卵ってジャリュウ一族の卵なんじゃ!? 」
猪々子「その可能性は大アリだな!よぅし、罪滅ぼしのためにあたい達で倒してしまおうぜ! 」
そして二人は
パッキィーーンッ!!
卵が完全に割れると同時に
猪々子「おりゃーっ! 」
斗詩「でいやぁーーっ!! 」
卵から出てきた何かを攻撃しまくった。
猪々子「このっ!このっ!さっさとくたばりやがれ! 」
斗詩「ごめんなさい!でもあなたが出てくるといけない気がするんです! 」
ドガバキボコォッ!!☆ミ
二人がおもいっきり卵から出てきた何かを攻撃しまくった後、攻撃によって発生した土煙が消えると
麗羽「がは┅!? 」
猪々子・斗詩『麗羽様!? 』
そこには全裸でボコボコにされた麗羽が倒れていた。
そう。卵から出てきたのは麗羽だったのである。
斗詩「ど┅どうしよう文ちゃん!? 」
猪々子「麗羽様が目を覚ましたら絶対お仕置きされちまうし逃げちゃおうぜ!? 」
自業自得とはいえ麗羽がジャリュウ皇帝となって暴れた事を知らない二人はこっそり逃げることを企むのだった。
そんなことがありながらも大陸は平和になったのだった。
麗羽「わ┅わたくしが無事じゃありませんわよ! 」
そんなことを言う麗羽は置いといて
美羽「七乃~、謝るから蜂蜜を頂戴なのじゃ~ 」
七乃「ダメです 」
一刀「まぁ七乃、今日くらいはいいんじゃないか 」
美羽と七乃、他のものに囲まれた一刀に今後何が起きるのかわからないが様々なことが起こるに違いないだろう
これにて、一刀の騎士物語は終わりを告げるのだった。
長い間ありがとうございました。
ちょうど100話になりましたので物足りないかもしれませんが終わらせてもらいます。
正直に言うと本編よりも美羽と麗羽による番外編の方がスムーズに作成できました。