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8 新たな獣人

ナイフを受け取った私は、そのあまりの軽さに驚いた。

こんな物で、他人の命を刈り取れるのか。


「聞きたいことがあるのですが…もし人間である私が獣人を殺したら、どうなるのですか。無罪という訳にはいきませんよね。…死罪とかですか。

それに、大金のなる物を私が持っていたら確実に狙われます。私を殺して、これを奪うのは簡単ですし。貴方は、随分と人が悪いんですね。」


真っ直ぐに仮面を見ながら、ニッコリと営業スマイルで口角を上げた。


「ククク…アハハハ。いやー驚いた。勢いにのって、あいつらに斬りかかる君の勇姿が拝めると思ったのに残念だ。でも、それ以上に君は面白い。うん、こんな貴重な人材を手放すのは惜しい。ぜひ、俺のとこ「こんの、バカ領主ーーーーー。」」


腹を抱えて笑い右手を差し出した瞬間に、目の前から彼が横に飛んで消えていった。


その原因を作ったのは、桃色の細長い耳に銀色のピアスを何個も付け、丸みのある尻尾を露出度の高い服から覗かせた女性のウサギの獣人だった。


「どうして、こんなバカな領主に仕えてるのかしら私。やっぱり、あの時の選択が間違ってたのね。でも、時給は良いし…あら、貴女人間じゃない。」


ブツブツと独り言を話していた彼女が、こちらに気付いた。


仮面の男の魔法の中で、あそこまでの距離を汗もかかずに蹴り飛ばした彼女。それを目の当たりにしているため、緊張して身体が硬くなった。

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