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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年4月
97/365

【揺花草子。】<その1166:4つあるから。>

 【揺花草子。】<その1166:4つあるから。>


 Bさん「牛になりたい。」

 Aさん「・・・。

     ごめんちょっと分からない。」

 Bさん「そう? 阿部さんは日本語が不自由な方なんでしたっけ?

     『私は、牛になりたいと思います。』」

 Aさん「いや別に言葉の意味が理解できないんじゃなくてね。

     きれいな日本語で言い直してくれなくてもいいから。」

 Cさん「I want to be beef.」

 Aさん「英語で言い直してくれなくても良いです!

     て言うか beef て!! 肉じゃん!!!」

 Bさん「とにかく牛になりたいの。

     阿部さんなんで分かってくれないの?」

 Aさん「いや・・・分からないって言うのはその意図のことであってね。

     意味は分かるけど・・・。」

 Cさん「食べてすぐ寝たら牛になるって言うじゃない。」

 Aさん「え、そう言うことですか?

     つまり食っちゃ寝食っちゃ寝の暮らしがしたいと言うこと?」

 Bさん「まさか! そんな自堕落な生活はごめんですよ。

     こちとら毎日自分磨きに余念がないんですから。

     今日のぼくはいつでも昨日までのぼくとは違う新しい自分なんだから。」

 Aさん「いやそう言われても・・・。

     じゃあ牛になりたいってどう言うことさ・・・。」

 Bさん「あのね、甘いものは別腹って言うじゃない?」

 Aさん「えっ、ああ、急に話飛んだね?

     イヤまぁ、でも確かに言うけどね。」


 Bさん「牛なら甘いものも辛いものもすっぱいものも

     別腹になれるんじゃないかと思って。」

 Aさん「そう言う役割じゃないよ!!?」


 厳密には食道が変化したものらしいですよ。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/04/07.html


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