【揺花草子。】<その1162:そして伝説へ。>
【揺花草子。】<その1162:そして伝説へ。>
Bさん「ぼくはたぶん勇者ロトの末裔だと思うんだよね。」
Aさん「うん。違うと思うよ。
きみはフランス人女性の末裔だと思うよ。」
Cさん「でも正味な話ブリジットは橋の下から拾ってきた子供なのよ?」
Aさん「その昭和生まれの子なら誰でも一度は言われたことがあるやつ!!!」
Bさん「魔王の追手から逃れる勇者一行。
仲間たちは魔王の追撃に次々に倒れ、ついには勇者の妻一人だけになってしまった。
その胸には生まれて間もない赤子。
このままでは一族の血が途絶えてしまう。
そう考えた勇者の妻は、幼子を橋の下に隠し、最後の力を振り絞って
魔王の軍勢を撃退した。
その激しい戦いの末、勇者の妻も命を落としてしまった・・・。」
Cさん「そこに偶然通りかかった私が悪しきものを退ける結界に守られた幼子を見つけたの。
邪悪な者には手を触れられない結界だけれども、
清らかな心を持つ私にはまったく無害。
結界の中から幼子を抱きあげると、その子は元気に泣き声を上げた・・・。
私はその瞬間、この子を一生懸命育てようと誓ったのよ。」
Aさん「えぇ〜・・・清らかな心とか・・・。」
Bさん「その幼子が、のちのぼくってわけ。」
Aさん「いや・・・これまでのいろんな設定覆す話なんですけど・・・。
って言うかなんで急にそんなこと言い出すわけ?」
Bさん「あのね、勇者と言えばデイン系呪文じゃないですか。」
Aさん「あぁー・・・。
でも敵モンスターでも使えるのいるじゃん?」
Cさん「それは後半のタイトルでしょ? いわゆる『ロト三部作』では
デイン系呪文は勇者の証明でもあるわけ。」
Aさん「まぁ・・・確かにそうですねぇ・・・。」
Bさん「そしてぼくはデイン系の呪文を使いこなせます。」
Aさん「えっ!! なに言ってんのきみ!!?」
Bさん「あれもしかして信じてない? 阿部さん随分疑り深いなぁ。」
Aさん「いや信じるもなにも・・・呪文って・・・。」
Bさん「そんなに言うなら見せてあげるよ。
阿部さん手出して?」
Aさん「手?」
Cさん「手を出すって言ってもブリジットにちょっかい掛けるって意味じゃないからね。」
Aさん「分かってますよ!!! なに言ってるんですか!!!
・・・じゃあ、ほら、はい。」
Bさん「うんうん。じゃあ行くよ?」
Aさん「は・はぁ・・・。」
Bさん「ギガデイーーーン!!!」
Aさん「痛った!!!!! 静電気痛った!!!!!」
安定の帯電体質。
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