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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年3月
66/365

【揺花草子。】<その1135:エコだよそれは!!>

 【揺花草子。】<その1135:エコだよそれは!!>


 Bさん「ご存知キリンビバレッジさんさ。」

 Aさん「え? うん。」

 Bさん「去年の秋ぐらいに、『別格』と言うブランドを立ち上げたんです。」

 Aさん「別格?」

 Cさん「なんでも品質の高い素材を厳選して使用し、製法にとことんこだわったんだそうよ。

     『世界一おいしいのみものをつくる会社になる』と言うスローガンを

     体現するんですって。

     公式サイトの情報だけどね。」

 Aさん「へぇ・・・それはなんとも、大きな野望を・・・。」

 Bさん「でさ、おウチの近所の自販機にも、この『別格』ブランドの缶飲料が入っててね。

     1本あたりすっごい高いの。

     220円とか230円とかしちゃうんだから。」

 Aさん「おぉ・・・それは高級品だねぇ・・・!」

 Cさん「ラインアップは全部で4種類で、

     『別格 日本冠茶』『別格 希少珈琲』『別格 黄金鉄観』

     それと『別格 生姜炭酸』となっています。」

 Aさん「生姜炭酸? ・・・ああ、ジンジャーエールのことですか。」

 Bさん「でもさ、そんなに『別格』って言うぐらいなら、

     ちょっと飲んでみたくもなるじゃない?

     そんなわけでなけなしのお小遣いを絞り出して『別格 生姜炭酸』を買ってみたの。」

 Cさん「なけなしとかって・・・言ってくれるじゃないの・・・。」

 Aさん「(うわちょっとカトリーヌさん怒ってる)」

 Bさん「とっ、とにかく『別格 生姜炭酸』ですよ。

     なんて言うんだろ、シュリンクフィルムボトルって言うのかな?

     キャップのところまでビニールのフィルムで覆われてて、

     開けるにはまずそのビニールを剥がさなきゃいけないの。」

 Aさん「へえ、それはちょっと缶飲料では珍しいね?」

 Cさん「スーパーで売ってるようなドレッシングとかだと良くあるタイプよね。

     缶飲料ではなかなか見かけないけど。」

 Bさん「でね、そのシュリンクフィルムがさ、キャップのところだけじゃなくて

     缶全体を覆ってるの。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「だから当然、飲み終わったあと捨てるためには

     そのフィルムを剥がしてやらないといけない。

     そのまんま捨てちゃったらゴミ分別的なアレで宜しくないから。」

 Cさん「ワケルくんに怒られちゃうからね。」

 Aさん「またそう言うローカルなネタを・・・。」

 Bさん「キャップの部分にはちゃんとフィルムにミシン目が入ってるから

     剥がしやすいんだけどね、缶の部分にはミシン目が入ってなくって、

     剥がすのがとっても面倒なんです。」

 Aさん「え・・・そうなんだ? それはそれは・・・。」


 Bさん「分別の面倒くさささも別格だなって思ったよ。」

 Aさん「イヤッ!! そんな言い方しなくても!!!」


 そこらへんにもきちんと気を払ってもらいたい。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/03/07.html


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