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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年3月
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【揺花草子。】<その1134:わたし気になります。>

 【揺花草子。】<その1134:わたし気になります。>


 Bさん「昨日さ、市バスのアナウンスに関するお話をしたじゃない?」

 Aさん「うん、したねぇ。」

 Bさん「地下鉄東西線の開通を次の冬に控えるこの街だけれども、

     そこに向けて市バスもいろいろ変わって来ているんだよ。」

 Aさん「え、そうなの? 例えば?」

 Cさん「大きく変わってるのは料金収受システムかしらね。

     従来は磁気式プリペイドカードの読取機と現金収受ボックスが併設されてたけど、

     これを丸ごとリプレースして、新しい料金収受システムは

     地下鉄で先駆けて投入された交通系ICカードの読取もできるようになったの。」

 Aさん「え、そうなんですか? それすごい大変革じゃないですか!」

 Bさん「とは言えね、実際市バスでICカードの運用が始まるのはまだずいぶん先なんだよ。

     だから今はまだ機械の入れ替えを進めてる段階。

     ぼくもママンも毎日バスに乗るけど、感覚的には乗った車両の3割くらいが

     新システムに置き換わってる・・・ぐらいの印象かなぁ。」

 Cさん「市バス全体が何100台あるかは分からないけれども、全台に導入するには

     まだ何か月かはかかるんじゃないかしら。

     だから今はまだそのICカード読取部はカバーで覆われてて、

     『使用できません』って書かれてるの。」

 Aさん「なるほどなるほど・・・。」

 Bさん「料金がらみでは前方上部の料金表示パネルもガラッと変わったよ。

     古式ゆかしい7セグディスプレイとか電光掲示板みたいなアレじゃなくって、

     普通の液晶ディスプレイを採用して視認性アップ。

     現時点では特にないみたいだけど、ゆくゆくは東京の電車みたいに

     デジタルサイネージなんかにも利用されるかも知れないね。」

 Aさん「ふむふむ。

     そうなると今車内アナウンスで流れてる広告なんかも

     今後はディスプレイに出るようになるかも知れないね。」

 Bさん「そう、それ。」

 Aさん「え? ディスプレイ広告?」

 Bさん「その前。車内アナウンスさ。」

 Aさん「うん、車内アナウンスがどうしたの?」

 Cさん「そこもアップデートされているのよ。

     今までは肉声を録音したものが車内アナウンスで流れたけど、最近はそれが

     合成音声に置き換わりつつあるの。」

 Aさん「えっ、そうなんですか?」

 Bさん「そうそう。まぁ言っても全部が機械音声に置き換わってるわけじゃなくて、

     バス停名とかの一部だけなんだけどね。

     合成音声と肉声が混ざってアナウンスされるから結構違和感大きいんだけど、

     録音の手間を省けるわけだから運用面ではきっと楽になるんだと思うんだよね。」

 Cさん「音声合成技術も日進月歩だものね。

     まだまだ人間の声を完全に代替する・・・とまではいかないけれども、

     こう言うアナウンス系のお仕事ならそこそこ不足なく

     こなせるようになって来てるわよね。」

 Aさん「ふむふむ・・・。」

 Bさん「で、この機械音声がね。

     とても落ち着いた感じと言うか、ピシッとした感じの声質なんですよ。」

 Aさん「ああ、そうなんだ。

     そう言うライブラリを使ってるってことだね。」

 Bさん「でもさぁ、ぼく思うの。

     どうせ音声合成システムを使うんだったらさ。

     この街の交通局の車内アナウンスなわけだからさ。」

 Aさん「ん? うん。」


 Bさん「ここは例のずん子さんを採用するぐらいの

     懐の深さを見せて欲しかったよ。」

 Aさん「確かに同郷だけど!!!!!」


 でも商用利用不可みたいですし。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/03/06.html


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