【揺花草子。】<その1133:名物ドライバー。>
【揺花草子。】<その1133:名物ドライバー。>
Bさん「市バスの運転手になりたい。」
Aさん「あ・・・そうなん?」
Cさん「給料良いらしいじゃない?」
Aさん「そう言う理由で!!? 即物的ですね!!!」
Cさん「なに言ってるの、労働力に対する正当な対価よ。
無産階級は労働力を売ることで収入を得るのが資本主義社会の原則でしょ。」
Aさん「イヤそれはそうなんですけど、それは別に市バスに限らないわけでね?
だいたい市バスの運転手って公務員ですよ?
フランス人のブリジットが市交通局に採用してもらえるんですか?」
Bさん「おっ。」
Cさん「おっ・・・。」
Aさん「(考えてなかったって顔してる・・・)」
Bさん「と・とにかく、この世界線では無理かも知れないけど、
外国人でも市バス職員になれる平行世界とかでは市バスの運転手になりたい。」
Aさん「なんだよその微々たる差の平行世界!!」
Cさん「それに私たちの街では民間バス会社が市バスの運行業務を一部受託してるから、
そっちに入社させてもらえれば市バス運転手への道も開けるかも知れないしね。」
Aさん「あー・・・うーん・・・それもそれでいろいろ縛り多そうですけどね・・・。
と言うか、ブリジットはなんでそんなに市バスの運転手になりたいの?
確かにきみしょっちゅうバスの話するけど・・・。」
Bさん「あのね、市バスさ、車内アナウンスがあるじゃん?」
Aさん「あぁ、うん、あるねぇ。バス停に停まるたびとか、出発の度に音声が流れるねぇ。」
Bさん「その他にも、運転手さんがヘッドセットマイクでアナウンスをすることがあります。」
Aさん「ああ、そう言えばそうかも。」
Bさん「それがやりたいの。」
Aさん「そうなの?」
Bさん「例の未来の世界のネコ型ロボットの声マネで
『付属小学校前〜』とかやりたい。」
Aさん「それだけのために!!???」
きっと乗客から怒られる。
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