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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年12月
358/365

【揺花草子。】<その1427:約束を交わす。>

 【揺花草子。】<その1427:約束を交わす。>


 Bさん「さあさあ、そんなわけでクリスマスイブですよ阿部さん。」

 Aさん「えっ・・・う・うん、そうですねぇ。」

 Cさん「今年は例年以上にクリスマシブよね。

     クリスマシビティ高いわよね。」

 Aさん「クリスマスぶりの程度を表す形容詞なんて初めて聞いたんですけど。」

 Bさん「【揺花草子。】的には2011年にコンテンツが始まって以来、

     早くも5回目のクリスマスを迎えておりますよ。」

 Aさん「おっ・・・おぉ・・・もうそんなになるんだ・・・!」

 Bさん「去年のクリスマスは、ぼくから阿部さんにはネクタイをプレゼントしたね。」

 Aさん「うん、そうでした。」

 Cさん「そろそろ定職に就けって言う暗黙のメッセージよ。」

 Aさん「定職はありますからね!?

     日常的にネクタイをする仕事じゃないってだけで!!」

 Bさん「で、阿部さんからはぼくに、ヘアピンをプレゼントしてくれました。」

 Aさん「う・うん・・・////」

 Cさん「今もつけてるやつね。」

 Bさん「うん・ま・まぁ、そうだけど////」

 Cさん「去年まではヘアピンをつける習慣がなかったブリジットだけど、

     阿部さんのプレゼントを機にヘアピンを良くつけるようになったのよね。」

 Aさん「あぁ・・・確かに。

     けっこう頻繁にヘアピンしてる印象です。」

 Cさん「私の統計によれば7割以上の確率で阿部さんがくれたものをチョイスしています。」

 Bさん「っっっ!////

     ちょっ・・・!」

 Aさん「えっ・・・そうですか・・・?

     いつも違うものをつけて来てる印象なんですけど・・・?」

 Cさん「それはね、敢えてなの。

     ここに収録に来るときは他のいろんな種類のやつを使ってるけど、

     お出掛けしたりするときはいつも阿部さんのヘアピンよ。

     ここ一番のお気に入りって感じなのね。」

 Aさん「えっ・そ・そうなんですか?////」

 Bさん「ちょっと! なに言ってんの!?////

     そんな去年の話なんてもういいじゃん!

     とにかく今年のプレゼントって話だよ!」

 Cさん「あらあらまあまあ。」

 Aさん「えーっと・・・実はね、それなんだけど。」

 Bさん「え、なに?」

 Aさん「いやね、正直いろいろ考えたんだよ?

     さすがに指輪とかネックレスとかイヤリングみたいなアクセは

     ちょっとアレかなと思ってね、

     シュシュとかマフラーとかハンカチとか。」

 Cさん「まあ・・・無難な線なんじゃないかしら?」

 Aさん「でもさ、やっぱり、身に着けるものって、それ相応のセンスが要求されるじゃん。

     自分はこれがいいなって思っても、相手にとっては微妙だったりするかもだし・・・」

 Cさん「まあそれはそうかもよね。

     ブリジットにショーパンとかプレゼントしても喜ばなそうだものね。」

 Aさん「そんなわけで、いっそクッキーと紅茶のセットとか、ケーキとか、フレグランスとか、

     そう言う消えモノをチョイスしようかとも思ったり・・・」

 Bさん「うーん・・・消えモノは・・・もう嫌かな・・・////」

 Aさん「(っっっ////)

     そ・そう言うかも知れないなって思って、

     それで、結局のところ・・・

     たいへん申し訳ないのだが、なにも用意できていないのです。」

 Cさん「あらあら・・・それは阿部さん痛恨じゃない・・・」

 Bさん「・・・。」

 Aさん「あっ! い・いや、その、だ・だから・・・ですね・・・」

 Bさん「え?」


 Aさん「もし良ければ、一緒に買いに行って、

     欲しいもの選んでくれるといいなって・・・////」

 Bさん「っっっっ!!!!////」

 Cさん「(あらあらあらあらあらあらあらあら)」


 踏み込む。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/12/24.html


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