【揺花草子。】<その1393:撃退。>
【揺花草子。】<その1393:撃退。>
Bさん「あるお休みの日の出来事なんだけど。」
Aさん「え、お休みの日?」
Bさん「阿部さんにとっては毎日がお休みの日だから
お休みっていう言葉自体知らないかも知れないけど、
世の中ではお仕事や学校のない日のことをお休みって言うんだよ。」
Aさん「知ってるわ!!! なにその完全ニート扱い!!!」
Bさん「そんなあるお休みの日、ぼくはお家でまったりのんびりしてたんです。
前の日までの積んでたアニメを処理してたりしてたの。」
Aさん「ああ・・・リアタイ勢じゃないんだね・・・」
Bさん「さすがにOA27時とかはリアタイは厳しいからね。
そんなタイミングで、傍に置いていたぼくの iPhone さんが突然
けたたましいサウンドを奏で始めた。」
Aさん「へえ、なんかの着信?」
Bさん「うん、そうなの。
ぶっちゃけ電話なんて掛かってくることほとんどないから、たまに
『あれこの音なんだっけ』みたいになるんだけどね。」
Aさん「ああ、分かる。」
Bさん「で、なんだなんだと思いながら iPhone さんを手に取れば、
そこには見慣れぬ電話番号。
どうやらアドレス帳には登録のない番号のようでした。」
Aさん「はぁ。」
Bさん「これはもしかしたらなんらかのオファーじゃないか、来たる2016年冬クールの
なんらかの作品への出演依頼なんじゃないかと色めきだったわけ。」
Aさん「2016年冬クール作品のオファーを今しないだろ。
と言うかそんなポジションじゃないだろきみ。」
Bさん「と言うのは冗談で、正直もう猜疑心MAXだったわけですよ。
さっきも言った通り電話なんて掛かってくること自体稀だし、
しかも知らない番号だったし。」
Aさん「はあ・・・。」
Bさん「で、少し躊躇してたら、電話は切れちゃった。」
Aさん「まあ、そうだろうね。
それから掛かってこなかったの?」
Bさん「掛かってこなかった。
身内の不幸を伝える病院からの電話とかだったらどうしようとか思ってたけど。」
Aさん「えっなにそれ!? そんな恐れがあるの!?」
Bさん「いやママンは隣の部屋で積みアニメ処理してたけど。」
Aさん「いたんじゃん!! 病院から電話掛かって来る恐れないじゃん!!」
Bさん「でもまあ、こう言うときちょっとどうすればいいか迷うよね。
知らない番号に出る人出ない人はネットでもなんだか意見が分かれてるようだよ。」
Aさん「まあそうだよねー。」
Bさん「ぼくもいつも、どう言う対処が正解なのか結構迷う。
本当に大切な電話かも知れないわけだし、でも出たら出たで
どうせ間違い電話だったり怪しいセールスだったりするわけでさ。」
Aさん「ふむふむ。
確かにそこは迷いどころだね。」
Bさん「そこで、ぼくは非常に有効な方法を考えついたよ。」
Aさん「考えついたんだ?」
Bさん「『ワタシニホンゴワッカリマセェーン。』」
Aさん「電話なのにかよ。」
無用な混乱を招くだけ。
----------
「Meister's Brief」から自動転送
http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/11/20.html




