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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年11月
321/365

【揺花草子。】<その1390:転写。>

 【揺花草子。】<その1390:転写。>


 Bさん「ヘボン式ローマ字って知ってる?」

 Aさん「あー、うん、名前はね。」

 Bさん「日本語をアルファベットで表記するときに使われるローマ字。

     明治期に体系的に整理されてから、いろんな亜種と言うか

     パターンが存在しているらしいです。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「我々にとってはキーボードで文字を打つ時のローマ字変換でもお世話になってるよね。」

 Aさん「そうだね、確かに。」

 Bさん「そのいろんなパターン、『訓令式』とか『99式』とか、

     ご存じ ISO が定めた規格とか、いろいろあるわけです。

     ざっくりと違いを言うと、例えば『ち』を『ti』と表わすのが訓令式、

     『chi』と表わすのがヘボン式。」

 Aさん「ふむふむ。

     『ふ』を『hu』と綴るか『fu』と綴るかなんてのも違うところだよね。」

 Bさん「そうそう。

     あとは『ぃ』を『li』と綴るか『xi』と綴るかとかね。」

 Aさん「それは日本語変換の話だろ。MS-IME とことえりの違いだろ。」

 Bさん「とにかく、そんなヘボン式ローマ字。

     これは幕末から明治時代に日本で活躍した宣教師・医師であるアメリカ人

     ジェームス・カーティス・ヘボン氏が編み出したものだそうです。」

 Aさん「ふむふむなるほど。」

 Bさん「で、このヘボン氏、アルファベットでの綴りは『Hepburn』です。

     ご存じ銀幕の妖精・オードリー=ヘプバーンと同じ姓なわけですよ。

     同じ姓だけど、慣例的に読みが異なるわけ。

     読みが異なるけど、同じ姓と言ってもいいかな。」

 Aさん「ほほう・・・そうなんだ?」


 Bさん「つまりはオードリー=ヘボンでも

     通じると言っていいことになる。」

 Aさん「なんか違和感すごいなそれ!?」


 カタカナイングリッシュ的な。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/11/17.html


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