【揺花草子。】<その1383:Fixing A Hole。>
【揺花草子。】<その1383:Fixing A Hole。>
Bさん「この季節は俗に一雨ごとに寒くなってくなんて言うじゃないですか。」
Aさん「ああ、まぁ、言いますねぇ。」
Bさん「街路樹の葉もだいぶ落ちちゃってね。
道路はもう枯れ葉で溢れています。
お掃除する人も大変そう。」
Aさん「そうだねえ。」
Bさん「この前も雨が降ってさ。
かなり寒い1日でした。」
Aさん「うーん。雨だといっそう寒く感じちゃうよね。」
Bさん「そんな寒い日に、ぼくは近所のショッピングセンターにお買い物に出掛けたんです。」
Aさん「わあ。そりゃなかなか難儀だね。」
Bさん「雨の日にさ、たまに、道路に虹色の輪が広がってるのを見ることがあるんだけど。」
Aさん「虹色の・・・あぁー、うん、あるねぇ。
車から零れたオイルとかのやつだよね。」
Bさん「あ、そう言うことなんだねあれって?」
Aさん「知らなかったの?」
Bさん「いやなんだろうなーとはずっと思ってたの。
まあ油的ななんかだとは思ってたんだけど、車から零れたやつなんだ?」
Aさん「まあ最近の車はそんな簡単にオイルを撒いたりはしなくなってると思うから、
昔と較べれば見る機会は結構減ったような気がするけど。」
Bさん「なるほどなるほど・・・。
そう言うことだったんだね・・・。」
Aさん「ん・・・どう言うこと?」
Bさん「いや、実はそのさっき話した雨の中買い物に出た日もさ、
道路に虹色に広がる輪を見かけたわけ。」
Aさん「ほう、そうなんだ。」
Bさん「でも、買い物を終えて帰って来た時には消えていた。
時間にして20分かそこらだったと思うんだけど、その間になくなってたの。」
Aさん「まあ雨で流れちゃった的なあれなんじゃないかと思うけど・・・。」
Bさん「小学生だった頃にもおんなじような体験をしたことがあってさ。
さっき見かけた虹色の輪が少し目を離したら消えてた、みたいな。」
Aさん「ふむふむ。」
Bさん「想像力に溢れる夢見がちガールだった幼女ブリジットはその時こう思ったんだよ。」
Aさん「幼女て・・・」
Bさん「この虹色の輪は雨の日だけに出現する異次元への入り口、
あるいは異星人が地球へ降り立つための目印とするマーカーに
違いないってね。」
Aさん「おぉ・・・。
かなりの夢見がちガールっぷりだね・・・。」
子供の頃から素質充分。
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