【揺花草子。】<その1338:足元を見る。>
【揺花草子。】<その1338:足元を見る。>
Bさん「今日もドラクエの話題なんですけど。」
Aさん「ああ、そうなんだ・・・。」
Bさん「シリーズの記念すべき1作目、ドラゴンクエスト1ね。
ラスボスの名前は何でしょうか!」
Aさん「えっ・・・そりゃもちろん、竜王じゃないの。」
Bさん「そうそう。
名人位と並んで棋界の頂点とされているよね。」
Aさん「それは将棋の話だよね!!?」
Bさん「とにかく竜王です。
数多くの苦労を重ねて根城の最深部まで辿り着いたロトの子孫である主人公に対し、
竜王はその力を褒めそやし、一度『取引』を持ち掛けるよね。」
Aさん「ああ・・・そうだね・・・。」
Bさん「余談だけど、オリジナルのファミコン版ではその『取引』に応じると
その時点でハマってリセットするしかなくなるけど、その後の移植版では
『夢オチでした』的展開で宿屋から再開される。
『ドラクエはクリア不能の袋小路を作りこまない』と言う
開発サイドのルールがあるそうだけど、ドラクエ1の頃はまだ
そのルールが固まってなかったって言うことだね。」
Aさん「だいぶマニアックな余談知ってるなぁ・・・。」
Bさん「ともかく、竜王が持ち掛ける『取引』。
果たしてその内容は何だったでしょうか!」
Aさん「そりゃもちろん、『世界の半分をお前にやろう』でしょ?
そしてその半分が『闇の世界』だと言うね・・・。」
Bさん「そうそう。
悪の権化である竜王の甘言に乗った結末が日の射さない世界と言うわけだからね。
文字通りの日陰者だよね。
阿部さんも身につまされるところがあるんじゃない?」
Aさん「なんでぼくが身につまされるところがあるんじゃないかと思うんですかね!?」
Bさん「ともあれ、世界の半分をくれる竜王。
でも、世界の半分ってのはちょっとあまりにもあからさまと言うか、
罠っぽすぎると思うんだ。」
Aさん「いや、まぁ、そうだろうけど・・・。」
Bさん「竜王はもう少し頭を使えばよかったんだと思うんだよね。
例えば、ぼくが竜王で、阿部さんが勇者だったとするよ。」
Aさん「ほ・ほう。」
Bさん「『ひとつ! なるべく諦めない!』的な。」
Aさん「それ違う勇者!!!」
Bさん「とにかく、勇者あべさんが数多くの苦労を重ねて
竜王ブリジットの玉座まで辿り着きました。」
Aさん「お・おう。」
Bさん「『よくぞ来た勇者あべさんよ! わしが王の中の王 ブリジットである。』」
Aさん「はぁ・・・」
Bさん「『わしは待っておった。そなたのような若者があらわれることを。』」
Aさん「そいつは・・・どうも。」
Bさん「『もしわしの味方になれば世界の半分をあべさんにやろう。
どうじゃ?わしの味方になるか?』」
Aさん「『いいえ』」
Bさん「『そんな ひどい・・・』」
Aさん「ローラ姫かよ!!! ここでローラ姫かよ!!!!」
Bさん「ダメだよう〜! ここは『はい』って答えてくれないと!
話が続かないよ・・・」
Aさん「そ・そう?
じゃあ・・・『はい』」
Bさん「『よかろう、ではそなたに世界の半分、
二次元の世界をやろう!』」
Aさん「マジで!!???」
思わぬ食いつき。
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