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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年9月
255/365

【揺花草子。】<その1324:お昼休みは。>

 【揺花草子。】<その1324:お昼休みは。>


 Bさん「その日ぼくはきんぴらごぼうが食べたかったんです。」

 Aさん「きんぴらごぼう・・・ですか・・・。

     意外なチョイスだなぁ・・・。」

 Bさん「そうかな? 阿部さんきんぴらごぼう嫌い?」

 Aさん「嫌いって言うか、『食べたい』って思って食べたがるものでもないかなぁって。」

 Bさん「そう?

     根菜って葉物と較べると皮むきとかアク抜きとか調理が面倒だからさ、

     どうしても避け気味になっちゃうんだよね。

     意識して食べるようにしないとなかなか食べないじゃない?」

 Aさん「あー・・・うん、そうかも知れないね。

     確かにぼくはあんまり根菜食べないかも知れない・・・。」

 Bさん「阿部さんの主食はお湯を入れれば3分でできるやつだもんね。」

 Aさん「主食ってわけじゃないけどね!!?」

 Bさん「そんなわけで、なんか唐突に食べたくなったりもするの。

     と言うことでその日の収録帰り、おうち近くのショッピングセンターへ。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「阿部さん、きんぴらごぼうの材料と言えば?」

 Aさん「え、うーん・・・ゴボウ・・・と・・・ゴマ?」

 Bさん「呆っきれた! 阿部さんきんぴらごぼうナメすぎ!!

     きんぴらごぼう界隈からクレーム入りかねないよ!!

     阿部さんの更迭を要求されちゃうよ!!」

 Aさん「きんぴらごぼう界隈ってなんですかね!!?

     きんぴらごぼうひとつでぼくクビんなっちゃうんだ!!?」

 Bさん「もちろんそれぞれに家庭の味があるだろうけど、

     一般的にはゴボウ、ニンジン、それにレンコンじゃない。

     お肉を入れたりすることもあるけど、うちではこんにゃくが多いです。」

 Aさん「ほ・ほほう・・・。」

 Bさん「そうではあるんだけど、その日はちょっと方向性を変えてね。

     良くパックで売ってるちっちゃい凍み豆腐と椎茸を入れようかなーって思って。」

 Aさん「ほうほう、美味しそうだね。」

 Bさん「・・・ホントにそう思ってる・・・? 相槌が適当だよ・・・?

     ま、いいけど・・・。

     でね、何はともあれゴボウですよ。きんぴらごぼうですから。」

 Aさん「まあ、そうだねぇ。」

 Bさん「買い物カゴを小脇に抱えて、季節の果物コーナーの誘惑にグッと耐えながら

     野菜コーナーに向かうぼく。」

 Aさん「(なぜ耐える・・・)」

 Bさん「で、ゴボウをカゴに・・・と思ったんだけど、なんとゴボウが全部売り切れてた!」

 Aさん「えっ!? そ・そうなの?」

 Bさん「珍しいと思わない? キャベツとかほうれん草みたいな

     使い易い&足の速い葉物ならまだしもさ。

     根菜が売り切れるってなかなかないように思うんだよね・・・。」

 Aさん「うーん、確かに。」

 Bさん「これはもしや・・・ってぼく、思ったんだよね。」

 Aさん「え? なにを?」


 Bさん「たぶんタモさんが『いいとも!』で

     ゴボウの話したんだよ。」

 Aさん「もう番組終わってるけどな!!?」


 スーパーの売り上げに多大な影響を与えていたと言われていますね。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/09/12.html


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