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【揺花草子。】(日刊版:2015年)  作者: 篠木雪平
2015年7月
212/365

【揺花草子。】<その1281:本当は怖い夏休み。>

 【揺花草子。】<その1281:本当は怖い夏休み。>


 Bさん「昨日もお話しした学校の七不思議ですがね。」

 Aさん「え、あぁ、うん。」

 Bさん「実はぼくが小学生だった頃通ってた学校にも七不思議があってさ。」

 Aさん「あぁ・・・どこにでもあるんだねそう言うの・・・。」

 Cさん「阿部さんの子供の頃もあった?」

 Aさん「ありましたよ。昨日言ったようなごくごく普通のやつが。」

 Cさん「まあ正味なところ阿部さんが無事に卒業できたのが不思議よね。」

 Aさん「なんてこと言うんですか!!!

     子供の頃は悪目立ちしない良い子だったんですよ!!」

 Bさん「そうかそうか、それは今はそうじゃないって言う自覚があるってことだね。」

 Aさん「違う!!!」

 Bさん「とにかく、ぼくが通ってた学校の七不思議。

     これがちょっと変わっててさ。」

 Aさん「変わってる?」

 Bさん「あのね、ぼくが通ってた小学校の教頭先生の話なんだけど。」

 Aさん「教頭先生・・・」

 Bさん「なんか前にいたところでは校長先生をやってたらしいんだけど、

     なぜかぼくらの学校では教頭を務めてた。」

 Aさん「うーん・・・そう言うこともあるのか・・・?」

 Cさん「保護者たちの間では前の学校で何かやらかしたんじゃないか・・・って

     専らのウワサだったのよね。」

 Aさん「えっ・・・そ・そんなことが?」

 Bさん「もちろんホントのことかどうかは分からないんだけどさ。

     でもその教頭先生、もうおじいちゃんで、白髪交じりの薄い髪で、

     なんか無口で、恐いカンジだったの。

     あんまり児童からも慕われてるカンジはなくてね・・・。」

 Aさん「・・・。」

 Bさん「そしてある年の夏休み明け、ついに事件は起こった。」

 Aさん「えっ・・・!!!!!」


 Bさん「薄毛白髪のおじいちゃんだった教頭先生が

     黒髪フッサフッサの溌剌とした壮年男性に

     まさかのキャラチェンジ!!」

 Aさん「えっ!!」

 Cさん「『夏休みの間に一体何が!?』と

     児童も保護者も不思議に思ったのよ。」

 Aさん「そう言う不思議!!???」


 夏休みデビュー的な。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2015/07/31.html


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